Project/Area Number |
22K01300
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 06010:Politics-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大串 和雄 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 名誉教授 (90211101)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2026: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 移行期正義 / ラテンアメリカ / アルゼンチン / ペルー / コロンビア |
Outline of Research at the Start |
ラテンアメリカ、特にアルゼンチンにおける独裁政権後の裁判、真実委員会、賠償の実践を初期の刺激として、国際的な場で研究者と実務家による「移行期正義」の専門分野が形成された。その専門分野における議論やモデルがラテンアメリカに逆流してきたとき、現地でそれまで移行期正義を推進してきた人権侵害の被害者や人権NGOは「外から来た移行期正義」をどのようなものとして認識し、どのような態度を取ったのか。また、「外から来た移行期正義」との相互作用は、被害者や人権NGOが追求する目標や優先順位にいかなる影響を与えたのか。本研究はこれらの問いを、アルゼンチン、チリ、ペルー、コロンビアの4ヵ国について探究する。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度には、アルゼンチンのブエノスアイレスとサン・サルバドル・デ・フフイ、及びペルーのリマで現地調査を実施し、人権侵害の被害者を中心に74名に対して聞き取り調査を行った。現地調査以外では、二次文献の調査を継続した。 初の調査地であったアルゼンチンではとりわけ新しい発見が多かった。たとえば、アルゼンチンでは人権侵害の被害者に加害者との「和解」の意思がないことはわかっていたが、一人の例外もなく「和解」を断固拒否したことは拒否感情の強さを再確認するものであった。また、アルゼンチンではペルーやコロンビアとは異なって「巻き添え」になった被害者は少なく、人権侵害の被害者のほとんどが非暴力的に活動するかまたは武力闘争の道を選択した活動家であったが、生存者や遺族のほとんどは、かつての左翼による暴力を是認するか、または判断することを拒否した。年配の遺族から1980年代、90年代の遺族の活動について新たな知見を得たり、被害者団体相互間の連合や軋轢について知識を得られたことも収穫であった。 なおアルゼンチンでは当初、かつての左翼ゲリラによる暴力の被害者からも聞き取りすることを希望していたが、アプローチ可能な被害者は軍事政権の人権侵害を否定もしくは矮小化する極右の政治勢力に取り込まれている人が多く、不用意にアプローチすると大統領選のさなかに政治利用される恐れがあったため、熟慮の上今回は断念した。 ペルーの聞き取り調査では、NGOや法務省が中心となって、軍・警察による暴力の被害者と極左ゲリラによる暴力の被害者(主として警察官の遺族)との間で良好な関係を構築しようとした努力について、新たな知見を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね計画通りに現地調査と文献調査を進められている。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は文献調査に専念し、令和7年度にチリとペルーで現地調査を実施し、令和8年度に研究をまとめる予定である。
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