Project/Area Number |
22K01678
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07080:Business administration-related
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Research Institution | Suwa University of Science |
Principal Investigator |
久保 吉人 公立諏訪東京理科大学, 共通・マネジメント教育センター, 准教授 (50850434)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 新製品開発 / 脱成熟化 / デザイン・ドリブン・イノベーション / 新しい意味の創出 / 工業デザイナー / 開発技術者 / 新しい意味の創造者 / デザインマネジメント / イノベーション・マネジメント / 製品開発組織 / 経営戦略 |
Outline of Research at the Start |
デザイン・ドリブン・イノベーション(DDI)は、製品に「新しい意味」を与え、それが顧客に受け入れられることにより生じるイノベーションで、成熟製品を新たな成長軌道に乗せるための有効な手法として、高い関心を集めている。一方で、DDIは未だ発展途上の概念であり、様々な点で検討を深める必要がある。イノベーションは、個人のアイデアが起点になるものの、その実現において組織内や企業内、顧客等を巻き込んだ正当化への取組みが欠かせない。そこで、DDIプロセスの実用化においては、①既存の正当化プロセスとは何が異なるのか、②デザイン主導のモジュラー式イノベーションとの差異は何なのか、を明確にしていく必要がある。
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Outline of Annual Research Achievements |
グローバル化の進展、科学・技術の加速度的進歩、および地球環境問題の深刻化などの影響によって、企業を取り巻く環境は複雑性が一層増してきている。このような外部環境の複雑化に伴い、イノベーションの手法も多様化をしてきている。本研究は、製品に新しい「意味(Meaning)」を与え、それが顧客に広く受け入れられることによって生じるデザイン・ドリブン・イノベーション(DDI)の理論フレームとプロセスに関する精緻化と実用化への基盤づくりを目指している。今年度においても、デザイン・ドリブン・イノベーションを企業が実践するための概念の精緻化に向けて、さらに研究を進めるための取り組みを実践した。 今年度の実績は、前年度の研究成果をベースにして執筆・投稿した共著論文が、国際英文ジャーナル誌(The Design Journal)に受理され、出版(電子版公開:2月)まで至ることができた。また、これまでの日本市場の高級扇風機の事例研究に対し、異なる角度からの考察を加え、「デザイン・ドリブン・イノベーションにおける起案者の違いが与える影響とそのメカニズム」として学位請求論文に取りまとめて、完成・提出(3月:学位取得)することできた。さらに、国内での学会報告(組織学会中部支部・日本経営学会中部部会 共同研究会:3月)を通じて、DDI論の理論フレームの基礎的な検討を行うことができた。加えて、次年度計画中の事例調査に向けた予備的な検討を、前記、共著論文執筆者(共同研究者)と行った。 以上のように、今年度は、多様化するイノベーション手法の1つである、デザイン・ドリブン・イノベーションの実践に関する方法論と理論の精緻化に向けた新知見の蓄積に貢献できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は、研究期間の中間年度にあたる。当初計画における本年度は、前年度までの研究成果をもとにして、自身の学位請求論文としてまとめる上げることと、並行して国内外の事例調査、とりわけ国内外の技術展示会等を通じた調査、ならびに技術マネジメントの国際会議を通じた研究動向調査とネットワーク構築を行う計画であった。しかし、自身の学位請求論文の執筆とブラッシュアップに多くの時間を要してしまった。そのため、今年度計画していた事例調査については、次年度に延期することした。 一方、国内での学会報告を通じて、デザイン・ドリブン・イノベーションの理論フレームに関する基礎的な検討を行うことができ、次年度、理論フレーム精緻化に向けた新たなヒントを得る事ができた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、最終年度に向けて、引続きデザイン・ドリブン・イノベーションの理論フレームとプロセスの精緻化に向け、幅広い文献研究と事例の収集・分析を進めていく。また、事例収集調査については、社会課題を強く意識する企業等へのヒアリング、北欧デザインに関する調査を予定している。さらには、近年、イノベーションの国際標準化に向け、Innovation Management Systems and ISO56000の普及促進がはかられている。そこで、国際会議への参加を含めた情報取集とネットワーク構築を模索する予定である。
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