生きづらさと社会的承認に関する社会学研究~多様な表現と他者からの共感を通して
Project/Area Number |
22K01869
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08010:Sociology-related
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Research Institution | Kyoto University of the Arts |
Principal Investigator |
藤澤 三佳 京都芸術大学, 芸術学部, 非常勤講師 (00259425)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 生きづらさ / 自己表現 / 社会的承認 / 精神科病院 / アイデンティティ・ / アート / 芸術療法 / 芸術 / 共感 / 表現 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、言語以外のさまざまな表現も含めて総合的な研究をおこない、生きづらさと社会的承認に関する社会学研究をおこなう内容である。児童虐待、DVによる被害、障害、疾病、貧困、社会的排除等により、生きづらさを抱えた人々が、その体験をどのように意味づけ、他者からの関わりのなかで「社会的承認」を得ることで、生きづらさから解放されていくかという過程を、社会学的調査を通じて「社会的承認」概念を中心に明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、障害を抱える表現者に関して、主に、東京都にある「医療法人社団光生会平川病院」、茨城県太子町にある「医療法人直志会袋田病院」及び二年に一回の袋田病院アートフェスタの調査をおこなった。地域に開かれた、精神科病院の実態の開示、精神科病院内のアート化について調査した。 また、宮城県黒川郡大和町にある特定非営利法人「黒川こころの応援団」においてアート活動、強迫性障害や視力が弱まる症状を抱える患者が描くアートの展覧会、ドキュメンタリー映画に関して調査研究をおこなった。 それらの調査結果は、日本社会学会において「精神科<造形教室>で表現すること~生きる意欲をもたらすプロセスとして学会報告をおこない、また、他学会、他分野と学際的に交流するために、日本臨床心理学会において「アート表現、他者との関係、よみがえる生~H精神科病院<造形教室>Aさんの事例を中心に」という題で、学会報告をおこない、現在、論文として執筆中である。 また書物である『生のアート』は令和5年に出版予定であったが、出版社事情により、令和6年度出版に延期されているが、現在校正をおこなっている。 虐待や非行問題に関しては、令和5年夏期に東京都歌舞伎町でボランティアをしながら、参与観察、インタビュー調査をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、精神科病院や施設における表現活動の参与観察、インタビュー調査並びに作品調査が主であるので、昨年度は、コロナ蔓延を避けるため、病院のなかにコロナ患者数が増加してくる波が起こると、東京都にある医療法人社団光生会平川病院、茨城県の医療法人直志会袋田病院より、調査計画自体の延期を伝えられることが多かった。当時の勤務大学でも5月まで出張の許可が下りなかった。 しかし、本年度は5類になったこともあり医療機関からコロナ対応により、調査を延期されるということが少なくなったことがおおむね順調に進展している大きな理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、表現系の精神科病院の患者調査(社会的承認獲得に関するプロセスを中心に)を引き続き行うことと、申請書に記載したように、不登校、ひきこもり、非行の領域における「社会的承認」を失った過程、「社会的承認」を獲得していく過程に関して調査を進展させる予定である。論文としては『社会学評論』及び、描画テスト・描画療法学会誌への執筆を完成させる予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)