建造環境と投資開発・行政・地域住民の志向性と関係性のダイナミズムに関する研究
Project/Area Number |
22K01899
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08010:Sociology-related
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
田中 志敬 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(総合グローバル), 准教授 (80612407)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 都市間競争 / 人口流出 / 住宅供給 / 建造環境 / 空間変容のダイナミズム / 都心コミュニティ / 都市問題 / 都心再空洞化 |
Outline of Research at the Start |
建造環境の変化が著しい京都市都心部を主な対象に下記の4つの調査研究を行う。 まず①建造環境の現状と変遷過程の解明のための、社会統計調査・住宅地図調査・現地調査・一部登記簿調査。次に②建造環境の変容要因の解明のための、京都市関連部署等のヒアリング調査・委員会議事録等のドキュメント分析・ディベロッパーへのヒアリング調査。さらに③建造空間に変容によるコミュニティと住民生活の影響と対応の解明のための、地域住民組織リーダーへのヒアリング調査・住民調査。その上で ④空間開発への資本投資と対する行政等の規制・誘導及び地域対応の三者の志向性と関係性の変化、建造環境の変容に伴う相互的影響と対応の実態を考察する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では京都市を中心に建造環境の変遷における投資開発サイドと行政サイド、コミュニティ及び都市住民サイドのスタンスが相互的にどの様に影響を与え、変化していったのかのダイナミズムを明らかにすることを目的としている。 今年度は、昨年度に明らかにした京都市の政策変容の調査分析結果と、京都市公表資料や社会統計および地理情報システムを用いた京都市の転出入の実態や、京都市および京都市近郊の人口分布の調査分析の結果を踏まえて、研究計画の修正を行った上で、建造環境の変容のダイナミクスを捉え直すための追加の調査分析を行った。 具体的には、第一に研究期間中に京都市が周辺都市への人口流出対策として、「人口戦略アクション2023」を公表し、実質的な都市計画の緩和や積極的な住宅供給プランを打ち出す等のスタンスの大幅な変更を行ったため、その事業内容と進捗状況について、関連部署への聞き取り調査を実施した。その結果、各事業が間接的・直接的に住宅供給量の増加を生み出す可能性を持つ一方で、現時点では年間4千人程度の若年就業層および子育て層の住宅ニーズには対応しきれないとの考察を行った。 その上で、第二に不動産研究所のマンション価格等の関西圏および首都圏データと賃金構造基本統計調査のデータの都道府県比較の分析を行った。その結果、京都市のマンションの住宅価格は関西圏の中で最も高く、首都圏の高騰化する動向に近い一方で、京都府内全体の事業所や企業の平均年収は関西圏でも高くはなく、住宅価格と年収との乖離の状況を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究期間中に京都市の行政対応が大きく変化したため、研究計画および仮説の修正が必要になった。
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Strategy for Future Research Activity |
上述の通り、研究期間中に京都市の行政対応が大きく変化したため、研究計画および仮説の修正が必要になった。そのため当初は京都市内の建築用途間の土地利用をめぐるダイナミクスを捉えることに主軸を置いていたが、現実の社会状況の変化に対応するために、人口流出入をめぐる都市間競争と住宅供給のダイナミクスを捉える部分に主軸を置き直した。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)