Project/Area Number |
22K02045
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
|
Research Institution | Japan Lutheran College |
Principal Investigator |
福島 喜代子 ルーテル学院大学, 総合人間学部, 教授 (40307997)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
|
Keywords | ひきこもり / 重層的支援体制整備 / 個別支援 / 家族支援 / 参加支援 / 地域づくり / ソーシャルワーク / 地域福祉 / 重層的体制整備 / 社会福祉協議会 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、①社会的孤立状態にあるひきこもり者の支援経験のある社会福祉協議会職員へのインタビュー調査、②社会福祉協議会を対象とした全国調査を通して、(1)「社会的孤立状態にあるひきこもり者」とその家族への効果的な支援、(2)全国の社会福祉協議会によるひきこもり者とその家族の把握状況、(3)全国の社会福祉協議会によるひきこもり者とその家族への支援実績を明らかにし、(4)ソーシャルワーカーによる重層的な支援体制に基づいた包括的支援モデルを構築する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、2022年度に引き続き、支援経験のある社会福祉協議会職員へのインタビュー調査を実施した。そして、複数のインタビュー調査をもとに、質的内容分析を行った。その結果、ひきこもり者やその家族に対して、初期対応と発見、信頼関係の構築、本人および家族への支援、当事者会や家族会活動の支援、関係機関との連携、地域への働きかけなどが重要であることが明らかになった。 文献研究、インタビュー調査で明らかとなった支援の構成要素をもとに、研究協力者と共に、社会的孤立状態にあるひきこもり者とその家族への重層的な支援の評価指標案を作成した。評価指標案は、6つの大項目、66項目からなる。また、同じく文献研究、インタビュー調査から、ひきこもり者とその家族への重層的な支援に関して、全国の社会福祉協議会への調査を行うことに備え、①市町村の重層的支援体制整備事業やひきこもり者支援に関する情報、②ひきこもり者やその家族への支援の情報、③回答者の属性、④支援したケースの実態を把握するための情報、などについて、調査項目を精査した。 ひきこもり状態にある人(“Hikikomori”)の国際的な研究動向をまとめ、地域福祉学会において口頭発表を行った。国際的な研究を行い把握した情報の中から、日本の今後のヒントとなる施策として、デンマークを訪れ、国内全ての若者を対象としてガイダンスやアウトリーチ支援を行っているKUIシステム等の視察を行った。この結果については、2024年度の学会発表を準備している。 全国の社会福祉協議会を対象に、社会的孤立状態にあるひきこもり者とその家族の把握状況、支援状況についての質問紙調査等実施した。その際、上記の評価指標を使用した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
インタビュー調査は、2年度目である2023年度前半に実施した。そして、その後、調査結果の質的内容分析を行った。質的内容分析の結果から、社会的孤立状態にあるひきこもり者とその家族への効果的な重層的支援の要素の整理を行えた。また、2023年度は、全国の社会福祉協議会を対象とした質問紙調査等の調査項目の検討を行い、プレ調査も行い、発送を行えた。さらに、2022年度に実施して2023年度に発表を行った、海外のひきこもりに関する文献研究をもとに、欧州での若者支援の視察を行った。よって、おおむね順調に進展していると評価した。
|
Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、全国の社会福祉協議会を対象に実施中の質問紙調査を回収する。回収率を上げるために回答依頼のハガキの追加送付も検討する。調査の結果については、まず、記述統計から、市町村における重層的支援体制整備事業の実施状況、ひきこもり者の把握状況、ひきこもり者への支援の実績、ひきこもり者への支援のケースなどを明らかにする。また、本研究において検討してきたひきこもり者への支援についての評価指標案の信頼性・妥当性を検証する。さらに、ひきこもり者への支援に影響を与える要因等を明らかにするために、多変量解析等を実施する。 また、2023年度にデンマークを視察し、若者へのガイダンスやアウトリーチ支援を行っているシステムについて、2024年度の学会で発表する。 続いて、市町村レベルの社会福祉協議会による、ひきこもり者とその家族への支援における、重層的な支援体制による包括的支援モデルの検討を行う。その手法として、研究者と実践家に参加を求めながら、重層的な支援体制に必要な要素を明らかにし、重層的な支援体制による包括的支援モデルを示し、そのモデルの内容の妥当性を検証する。
|