Construction of a pediatric hearing screening system for accurate diagnosis of infants diagnosed with hearing impairment by newborn hearing screening.
Project/Area Number |
22K02409
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09030:Childhood and nursery/pre-school education-related
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Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization Nagasaki Medical Center (2023) Nagasaki University (2022) |
Principal Investigator |
吉田 晴郎 独立行政法人国立病院機構(長崎医療センター臨床研究センター), 耳鼻咽喉科, 部長 (80448505)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小路永 聡美 (花牟禮聡美) 長崎大学, 病院(医学系), 医員 (30736848)
佐藤 智生 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (10554230)
熊井 良彦 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (00555774)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2025: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 新生児聴覚スクリーニング検査 / 先天性難聴 / 小児難聴 / 人工内耳 / 乳幼児健診 / 耳音響放射 / 聴性定常反応 / 難聴療育 / 新生児聴覚スクリーニング / 補聴器 |
Outline of Research at the Start |
現在の健診法では見逃されてしまう難聴児を、早期に発見し適切な療育や治療へとつなげるため、より精度の高い聴力健診システムおよび支援体制を確立することを目的する。そのために、過去のデータを解析し、現在の難聴健診法の問題点、見逃しの要因や難聴のリスク因子を明らかにし、難聴の見逃しを減らす画期的なシステムを考案する。さらに、医療のみでなく他の関係機関との協力体制を強化し、新システムの検証を行い、新しい制度として運用させることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までに、長崎県内の新生児聴覚スクリーニング検査(NHS)結果を11年分(約10万件)解析し、①精密検査受診までの日数が2015年以降は短縮されていない可能性があること、②生後3ヵ月までに精密検査を受診しない24.5%の児童にも高度~重度難聴症例があり得ること、③NHSで一側要精査と診断されていても、最終的に両側あるいは健側側の難聴と診断される症例が18.7%あること、④自動聴性脳幹反応検査(AABR)に比べ歪成分耳音響放射検査(DPOAE)ではスクリーニング精度が低いこと、⑤受診控えや里帰り出産などでNHS後のフォローが途切れること等の問題点が明らかになった。 以上の問題点を考慮した上で、今年度は小児聴覚スクリーニングシステムとして、乳幼児健診(1歳半、3歳半)に耳鼻咽喉科医が同行し、聴力評価を行う手法を新たに考案した。対象は、行政で行われる1歳半および3歳児健診を受ける児のうち、乳幼児健診会場で本研究の説明を行い、保護者の同意が得られた児である。方法は、他覚的聴力検査であるDPOAEに加え耳鼻咽喉科医が耳内診察を行い難聴をスクリーニングし、要精査となった症例には受診報告書を手渡し、医療機関から結果を返送してもらうことで評価するものである。 2023年12月から2024年3月にかけて、計17回355名を対象に本スクリーニングを用いた評価を行い、247/355名(69.6%)の保護者が検査を希望し、231/247名(93.5%)で実施可能であった。本手法は、需要が高く高率に難聴が評価できる実現可能な手法と考えられた。今後は、より普遍的な制度とすべく、行政への働きかけなど導入への問題点を明らかにして本法をさらに改良し、実際に療育・治療を必要とする児への介入へとつながるシステムを構築することが課題と考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
NHS後の小児聴覚スクリーニングとしては、1歳半および3歳児に対してアンケート調査とささやき声検査が行われているが、保護者の主観に大きく依存し、客観的な評価が困難であった。そこで、2023年度は本研究の課題である「小児聴覚スクリーニングシステム」として、乳幼児健診(1歳半、3歳半)に耳鼻咽喉科医師が同行し、聴力評価を行う手法を新たに考案した。具体的には、他覚的聴力検査のDPOAEに加え、耳鼻咽喉科医による耳内診察を行い、短時間かつ高精度に難聴のスクリーニング検査を行うものである。 スクリーニング機器の選定では、精度の高さ以外にも、ポータブル、一定の騒音下で安静が困難な幼児でも鎮静無しで短時間で検査可能、機器が高額でなく普及しやすいことを必要条件とした。最終的に、AABRであるPATH medical社製のENTIERO ADVANCED SOH07、OAEであるMAICO社製のERO・SCANに絞り比較した。前者では検査時間が長く評価できない症例が一定数みられたが、後者では2-5kHzの周波数の評価でも片耳30秒以内で評価可能であった。後者では伝音難聴も要精査となる=偽陽性が多くなる問題点があり、これを携帯型耳鏡による耳内所見の評価で補った。健診の手順は、1歳半および3歳児健診を受ける児の保護者へ会場で本研究の説明を行い、同意が得られた児にスクリーニングを実施し、難聴疑い症例や、耳内所見から精査が必要と判断された症例には、受診報告書を手渡し近くの耳鼻咽喉科の受診を勧め、医療機関から報告書を返送し評価した。(県内の耳鼻咽喉科医療機関には予め周知)。 実際に、2023年12月から2024年3月にかけて、計17回355名を対象に本スクリーニングを用いた評価を行い、247/355名(69.6%)の保護者が検査を希望し、231/247名(93.5%)で実施可能であった。
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Strategy for Future Research Activity |
新たに考案したNHS後のスクリーニング法は、約7割の保護者が希望し需要も高く、高率に難聴が評価できる実現可能な手法であると考えられ、さらに改良し本研究による意義を考察していきたいと考えている。 今後の課題としては、①本手法による結果を詳細に解析し問題点を明らかにすること、②国内や海外においても新しい制度として展開し得るかを評価すること、③本手法でスクリーニングされた児を実際に療育・治療へとつなげていくことが挙げられる。具体的には、①難聴児の占める割合や原因、聴力予後を追跡し評価し、②普遍的な精度として導入する際に問題となる費用や行政への働きかけなど環境確保の問題点を挙げ、③軽度から重度の難聴児まで広範囲に評価でき、何らかの治療や療育を要する児への介入へとつながるシステムを構築していくことが挙げられる。 本研究により、昨年度までに行ってきた難聴が見逃される要因や遅発性・進行性難聴のリスク因子の評価に加え、本手法をさらに改良していくことにより、効率的で有用な小児聴覚スクリーニングシステムの構築が可能となれば、全ての難聴児に平等に与えられるべき療育の機会を逃さず健聴者社会への適応ができるなど、難聴児の将来に福音をもたらし得る。さらに、患児だけでなく、家族、難聴者医療に関わる者、社会前庭にも、より質の高い医療・療育を提供することが可能になると考える。
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Report
(2 results)
Research Products
(23 results)
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[Journal Article] Pharmacotherapy focusing on for the management of otitis media with effusion in children: Systematic review and meta-analysis.2021
Author(s)
Ryoukichi Ikeda, HiroshiHidaka, MakotoIto, YosukeKamide, HaruoKuroki, AtsukoNakano, HaruoYoshida, HaruoTakahashih, YukikoIinoi, YasuakiHarabuchi, HitomeKobayashik: Pharmacotherapy focusing on for the management of otitis media with effusion in chil
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Journal Title
Auris Nusus Larynx
Volume: 電子版
Issue: 5
Pages: 748-754
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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