府県派出音楽伝習生と地方唱歌教育の研究ー学事諮問会を起点としてー
Project/Area Number |
22K02619
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Nakamura Gakuen University Junior College |
Principal Investigator |
松園 聡美 中村学園大学短期大学部, 幼児保育学科, 准教授 (20360323)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2024: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 地方の唱歌教育 / 小学師範学科取調員 / 府県派出音楽伝習生 / 学事諮問会 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、改正教育令期の地方の唱歌教育の萌芽期において、各府県から東京師範学校へ招集された小学師範学科取調員や、地方唱歌教員養成のために音楽取調掛へ集まった府県派出音楽伝習生たちが、どのようにそれぞれの役割を果たしたのか検討するものである。 具体的には、①明治15年の学事諮問会の記録における音楽取調掛と各府県との関係 ②各府県から東京師範学校へ招集された小学師範学科取調員の記録における音楽取調掛と各府県との関係 ③地方唱歌教員養成のために音楽取調掛へ集まった府県派出音楽伝習生の記録における音楽取調掛と各府県との関係、の三点を起点として調査を進める。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は昨年度に引き続き、明治15年に文部省主催で開催された学事諮問会や同年各府県より開発教授法習得のため東京師範学校へ派遣された小学師範学科取調員(以下、「取調員」とする)のうち、加えて唱歌を履修した者に関する資料収集および分析を行った。具体的には学事諮問会後の出席会員による音楽取調掛参観時の「伊澤修二の示諭」(以下、「示諭」とする)に焦点を当てて、長野県の伊那市創造館にて「示諭」草案や前後の伊澤のメモ、関連資料の収集を行い、「示諭」の内容を検討し、当日演奏された唱歌の楽曲分析を行った。また、東京芸術大学附属図書館所蔵の音楽取調掛の「文書綴」から、学事諮問会やその後唱歌教員募集に関わる文部省や他省庁と音楽取調掛との往復文書を抽出し、諮問会開催前後のやりとりの内容を検討した。「取調員」に関しては、「文書綴」のうち東京師範学校や音楽取調掛での「取調員」の唱歌学習の内容やカリキュラム、唱歌教員募集に至る文部省と音楽取調掛との往復文書等を抽出し、特に東京両師範学校に関わる資料について重点的に翻刻を行った。 これまでに収集した資料に基づいて、「取調員」の来歴を明らかにすると共に、派出府県へ帰任後の唱歌教育の普及活動を検討し、令和5年度日本音楽教育学会九州地区例会にて報告した。「取調員」の中には地元の師範学校で唱歌科を担当し、唱歌講習会を開催するなど、各地方の本格的な唱歌教育の開始までのつなぎ役としての役割を果たした後、数学教育、女子教育、礼法教育等の中心的な人物となった者がみられた。これらの結果から、地方唱歌教育の萌芽期においては唱歌教育専門外の教員が一時的な関わりを果たしていたものと思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
出張期間が限定され、現地調査の遂行が困難になるケースが重なったため予定していた資料収集ができなかった。国会図書館や地方公立図書館、文書館等のオンラインサービスの活用を中心に資料収集を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに収集した資料に基づいて、以下の2点について検討し、論文作成を行う。 ①学事諮問会における「伊澤の示諭」の位置づけを明らかにする。 ②各地方における小学師範学科取調員による講習会や各地方教育会での活動、著作を検討し、地方唱歌教育の普及の実際を明らかにする。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)