「遊びを通した学び」における観点の創出―美術教育での幼小連携に着目して―
Project/Area Number |
22K02673
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Chubu Gakuin College |
Principal Investigator |
小室 明久 中部学院大学短期大学部, 幼児教育学科, 講師 (80847088)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 幼小連携 / 遊び / 子ども理解 / 美術教育 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は保育士・幼稚園教諭と初等教育の教師が子どもの「遊び」から捉える「学び」の観点を明らかにすることである。幼稚園教育要領と保育所保育指針、小学校学習指導要領は2017年に改訂され、幼児教育と初等教育の学びの接続について明記された。しかし、幼児教育と初等教育はそれぞれ異なる考え方から育ちや学びを捉えている。 これまでの幼小連携に関する研究は園や学校での事例とともに複数の実践が挙げられているが、それらは学校に慣れるためのプログラムが中心である。本研究は遊びを軸に捉えた学びの観点の創出を目的とし、幼小接続の新たな視点として位置づけている。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度の研究実績は次のとおりである。 1.論文:『領域「表現」と図画工作科を結ぶ幼小連携の観点 ―教科書分析に基づく工作教材の実践から―』 小室明久,小島菜緒子,福田真子,初等教育カリキュラム研究 (12) 51-60,2024年3月。概要:幼小連携では教育課程の相互理解や指導方法の共有のみならず,授業実践や教材にも着目する必要がある。本研究では教材を通して幼小連携について教育の場に実装できる観点を創出すべく,園児を対象に教材を開発し,実践を実施した。2つの実践を考察した結果,幼小連携を踏まえた工作の実践を行う際に,仕組みをきっかけに「遊び」が生まれるようにすること,ねらいを踏まえた上で活動や素材から発展される可能性を考慮することの2つの観点が重要であることを明らかにした。 2.報告書等:『国分寺Jキッズステーション 連携造形活動 2023年度報告書』小室明久,小島菜緒子,福田真子,2024年3月。 3.口頭発表:『造形表現を通した子ども理解 ―幼稚園教諭と小学校教諭の語りの質的分析より― 』日本保育学会第76回大会 2023年5月。『Exploring Workshop Experiences in Japan during the Covid-19 Pandemic: Insights from the Kokubunji Art Lab in Kokubunji, Tokyo』InSEA World Congress 2023。それぞれの発表では造形活動における子ども理解と活動の体験に焦点を当て発表を行った。 4.公開研究会等:公開研究会『美術教育の幼小連携について考える -領域「表現」と「図画工作科」における子ども理解-』を2023年8月2日に実施した。さらに,同時に研究実践の成果展示として『あそんでひらいて -題材でつなぐ、保育と図工-』を開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は教科書分析より領域「表現」と図画工作科を結ぶ幼小連携の観点について論じた実践ノートを発表した。学会による口頭発表のほか,公開研究会及び研究の成果を展示として開催した。計画通り概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究は計画にあるとおり,次のように実施していく予定である。 3年目:保育士・幼稚園教諭・教師とともにアクションリサーチを実施 3年目に事例をまとめたプログラムを年度のカリキュラムに導入し、アクションリサーチを実施する。保育士・教師自身が「遊びを通した学び」を捉えた観点 に至るプロセスを明らかにする。また、3年目の後半に研究をまとめ、フォーラムを開催する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)