Project/Area Number |
22K02752
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09060:Special needs education-related
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
桑原 桂 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 准教授 (00734047)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 両耳人工内耳同時埋め込み術 / 両耳人工内耳装用児 / LENA / 言語獲得 / 言語指導 / 両側人工内耳装用児 / 両側人工内耳装用 / 難聴乳幼児 / 療育 / 言語発達 |
Outline of Research at the Start |
難聴児の早期発見に伴って1歳代の両側人工内耳装用児が急増した。しかしこうした児に対する早期療育はまだ提供されておらず、保護者が担う場合が多い。 アメリカでBetty HartとTodd Risleyが1980年代に行った調査で、3歳までに親が子どもに語りかける会話量の違いが4歳以降の学業成績や将来の職業選択に関わるという報告がある。難聴児たちは胎児期に母親の声が聞けなかったため、母子間の感情のきずなを形成することも遅れがちになる。そうした難聴児が1歳から両側人工内耳装用を始めても3歳までに母親が語りかける量は重要であるためLENAシステムを導入することが適切であると考えた。
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Outline of Annual Research Achievements |
最初の1-2年は、LENAのオンラインの講習会を受け、使用している方々がどのような場面でしようしているか、その使い方が言語によって変わらないか、6歳まで使えるとのことだが、年齢によって結果が変わるのか否かを聞いてみた。現在LENA購入中で台数を決めるのに交渉中である。購入後はまず、難聴のない定型発達乳幼児に仕様を試み、データ解析の正確さを確認した後、5人の両耳人工内耳装用児に仕様を試みる予定。LENAはアメリカで開発されたため、講習会で話されるのは、英語かスペイン語での指導の様子に限られている。LENAは最初は難聴乳幼児の親子のインタラクション(会話)がどの程度なのか、また言語獲得、言語発達を促進するために、補聴器、人工内耳を装用した難聴乳幼児にとっての親の語りかけ方(絵本の読み聞かせ、テレビの視聴時間、またその時の親の介入方法、語りかけの量と質について調査がなされてきた。質の方は話された内容自体は分からないはずなので、いつどのような会話があったのかを見ていく。しかし、アメリカでは、難聴児の指導のみならず、就学前の家庭での言語指導にも生かされている。親が子どもの声を拾い、会話を広げる、親の語りかけの重要性を証明するための親への指導に使用されるようになっている。 現在研究代表者の周囲にいる両耳装用児が現在2~5歳児が多く、昨年度、今年度は両耳同時人工内耳埋め込み術を受けた人数が少なかった。5台購入し、それを使って現在4人いる0~5歳の人工内耳両耳同時埋め込み術を受けた児の研究に今年度ようやく取り掛かるところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
この2年間、体調不良のためと、翻訳本出版のため、LENA購入手続きに遅れが出ていた。また、コロナ禍のため、知り合いの定型発達児との接触も難しく、2年が経ってしまった。両耳人工内耳装用児も8人のうち4人が5歳を迎えるため、どのように使っていくか考えている。 もう一つ遅れた理由として、前の科研費、新潟県の新生児聴覚スクリーニング検査(「新潟県のNHS」と示す)に関して、行政からの情報収集が難しく、そのために3年を費やしてしまった。行政からの情報収集の難しさはコロナ禍で直接話し合う機会がなかったため行政への説明不足があったためと考え、NHSの研究延期を決めた。その後もやはり行政からの情報収集は難しく、医療側からの情報のみで研究をする方法を取った。諸外国への視察はできず、論文収集とそれを読み込んでいくことに費やし、難聴児発見し補聴器装用などの支援に早くつなげていくための道具として、VRA(視覚強化式聴力検査)ができる聴力検査機器を購入した。その間に次の科研費取得可能な時期が来たため、大学からの要請に従って、今回の22K02752両耳人工内耳装用児の研究を行う申請を行い、頂くことになったが、やはり二つの科研費の研究を別々に行うことは難しく、日常の学生対応の忙しさと計画の遅れと共に体調不良が続くようになった。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度は3月末まで疲労がひどく体調不良の状況が続き、大学業務と学生指導のみで終わってしまった。今年度は体調が回復し、翻訳本出版も版権取得までこぎ着けた。最後の1年で新潟県のNHSとLENA研究の双方とも情報収集が進み、成果物が出せそうである。成果発表は、新潟県のNHSを中心に行っていく予定である。しかしまず、LENAを使った両耳人工内耳装用児に関する療育は近年多くの両耳同時人工内耳埋め込み術が増えたため、喫緊の研究であるので、具体的かつ、実行可能な計画を立てるべきで洗う。まず倫理申請を5月中に済ませる。次にLENA購入の台数が5台と決まったので、メールで何度も行っていた購入に関する質問を明白にさせるため、購入手続きを進めるため、5/20から5/24の間に電話連絡をする。試験的にLENAを使用するのは友人の子供たち3歳と4歳で内諾を得ている。またこの二人の親には結果や成果を見せ、説明を行うが、それを研究結果に加えないこと、研究発表の結果にしないことについて既に内諾を得ている。 倫理申請が6月または7月に通った後、5人の両耳人工内耳装用児の親または保護者から同意を得て、LENA使用をして頂き、その結果の進捗に関して、まず、新潟医療福祉学会にて発表を行い、その後、論文投稿とLENA使用に際して、親または保護者がどのようにその結果の読み取りを行い、役立てて行くか、冊子を作成し、今後の療育に生かせるように記録として残すところまで、今年度の計画とする。
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