Project/Area Number |
22K02786
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09060:Special needs education-related
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
小越 康宏 福井大学, 学術研究院工学系部門, 准教授 (80299809)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | 発達障害児者支援 / 社会的スキル訓練 / 学習支援 / 就労支援 / アンガーコントロール / カームダウンスペース / 支援機器開発 |
Outline of Research at the Start |
IT技術者の需要が高まる中、発達障害者はITに関する職業適性があったとしても、コミュニケーション能力の低さが障壁となり、なかなか就労につなげることが難しい。そこで、社会的スキルを向上させ、得意な技能を伸ばすために、特性に応じた個別教育と就労支援が重要と考えられる。先ず、苦手とするコミュニケーションスキルを高めるために、我々が開発した表情認知・表出訓練システムと発話訓練システムを連携拡張し、バイオフィードバックによる新しい訓練システムを開発する。また、障害者が日々生きがいを感じながら働けるように業務内容の明確化や管理、コミュニケーションを促進するIoT就労支援システムを開発し、これらを検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
発達障害児者が抱えている就学や就労、日常生活における「困り感」などの問題に対し、教育機関が積極的に支援していくことは重要である。 ①我々が開発したプラットフォームであるICT個別教育支援システムを活用し、小中高の教育機関や放課後等デイサービスの事業において継続して実証実験を行った。行動指標となる日々のチェック項目を作成し、学校や家庭、各所における行動履歴を収集した。②教員の日々の業務負担を軽減するために、支援者の入力支援機能を強化した。日々のコメントなどにおいては、入力文が適切な文面になるようにAIがチェックできるようにした。③蓄積された日々の入力内容について、各チェック項目の評点を集計し、コメントを個別支援計画シートに流し込むことにより、作成業務を支援できるようにした。④蓄積されたエピソード、その時々の状態、支援などデータについてAIで解析することで、個々人の特性に応じた有効な支援のノウハウを抽出する機能も追加した。⑤就労支援施設などの事業所においも継続して実証実験を行った。業務日誌や支援者の評価やコメントから、利用者が自己分析を行ったり、個々人の特性にマッチした有効な支援方法などのノウハウを抽出できるようにした。⑥ICT個別教育支援システムと連携可能な外部支援機器の開発も進め、表情認知支援・表情トレーニングシステム、VRを活用したアンガーコントロールシステム、生活支援や農作業支援を行うIoT機器なども改良し、カームダウンスペース(小部屋)を開発し、IoT機器による状態把握、各種支援ツールの活用により実践的な療育に活用している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
我々が開発したICT個別教育支援システムを活用し実証実験を継続して行った。小中高の教育機関や放課後等デイサービスの事業所と連携し、行動指標となる日々のチェック項目を作成し、学校や家庭、各所における行動履歴を収集した。蓄積されたデータに対して、支援に必要とされる評価指標を追加し、教員や支援者のコメント文の入力支援機能を追加した。支援者のコメント文が受け手に誤解を与えてしまうようなケースもあり、注意を払う必要がある。そこで、コメント文の作成中にAIがチェックして、適切に修正助言を行うといった支援者の入力支援を実現した。 また、日々の入力データについて、個別支援計画シートへの流し込み機能を追加し、教員の業務負担軽減につながった。さらに、蓄積されたエピソード、その時々の状態と支援内容に関するデータをAIで解析することで、個々人に対する適切な支援方法を導出し、優れた支援者の支援ノウハウを支援者間で共有できるようにした。 また、就労支援施設などの事業所との連携も継続して行い、支援対象者が入力する業務日誌や、支援者による評価やコメントなどを蓄積し、それらを振り返ることで支援対象者が自己分析し自己理解を深めたり、パフォーマンスを発揮できるような環境調整に役立てたり、個々人の特性にマッチした支援方法を導出できるようにした。 さらに、ICT個別教育支援システムと連携可能な外部支援機器として、表情認知支援・表情トレーニングシステム、VRを活用したアンガーコントロールシステム、生活支援や農作業支援を行うIoT機器などのツールの開発や改良を進めた。放課後等デイサービスにおいて、企業との共同研究によるカームダウンスペースを設置し、その中で、IoT機器で状態の把握をしたり、学習教材を用いてデータを蓄積したり、各種支援ツールを活用することで療育の場面で実践的な活用を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度に大幅に改良したICT個別教育支援システムで実証実験を進めることで、様々なメリットやデメリットなども浮かび上がった。ユーザービリティ向上のために アプリケーションの改良を進める予定である。特に、大規模言語モデルを活用した対話型AIなどの機能も強化し、支援者に寄り添うシステムの改良を進め、特に、利用者の拡大につなげるようにする。
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Report
(2 results)
Research Products
(24 results)