心肺蘇生術普及のためのKURUME MODELの構築~学童へのアプローチ~
Project/Area Number |
22K02816
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09070:Educational technology-related
|
Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
大塚 麻樹 久留米大学, 医学部, 講師 (90389255)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 丈博 久留米大学, 医学部, 助教 (30941645)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
|
Keywords | 心肺蘇生術 / 救命の連鎖 / 教育 / AED(自動体外式除細動器) / 心肺停止 |
Outline of Research at the Start |
我が国の目撃のある心原性心肺停止に対する一般市民による心肺蘇生術実施率は約50%と欧米諸国と比較しても低い。命を救うためには病院前の心肺蘇生術実施率を向上させることが重要な要素の一つである。そこで我々は胸骨圧迫とAEDの使用に特化した短時間で学べる講習コースを使用して、医療従事者が学童児に直接心肺蘇生教育を行う。医療環境の充実している福岡県久留米市であれば心肺蘇生率向上と迅速な病院収容、高度な医療提供によりその救命率は飛躍的に伸びるのではないか。これをKURUME MODELとして取り組み、全市民が心肺蘇生術を実施でき、救える命を救える安全な社会作りを目指し教育システム構築のための検証を行う。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は院外心停止に対する一般市民による心肺蘇生術の実施率の向上を目指すことを目的としている。一般市民による心肺蘇生術の実施率を向上させるためには繰り返し学ぶ環境を整備することが重要と言われている。その教育は成人前から行うことが推奨されているが我が国では学童期に実践的な心肺蘇生教育を行う体制は地域差も大きくまだ十分に確立されていない。そこで我々は福岡県久留米市内全域の小学生高学年を選択し心肺蘇生教育を実施することとした。本研究は当該研究施設である久留米大学の医に関する倫理委員会の審査を受け承認を得た。講習の指導は当該研究責任者が中心となり医 師、看護師や医療系の学生とともにきめの細かい指導ができる体制を構築した。また久留米市消防にも協力を仰ぎ救急隊員らも講習指導者として参加いただき、地 域の取り組みとしての位置付けを明確にした。講習は大阪ライフサポート協会の開発した一人一体のトレーニングキット(あっぱくん)を使用し45分間という授 業時間内で胸骨圧迫とAEDの使用に特化した内容とした。アニメーション動画を使い座学と実習を組み合わせて進行することで学童児でも集中力が途切れること なく実施することができた。受講者には講習後にアンケート調査を依頼し、安全確認、傷病者への声かけ、119番通報とAEDの要請、呼吸の確認、胸骨圧迫、AED 使用の項 目別に講習の前後で習熟度を4段階で評価してもらいその理解度を評価した。また受講者には1人1枚の受講証を発行し、心肺蘇生術を身に着けたことを 可視化し、受講者の自己評価を高めるための一助とするとともに心肺蘇生術の大切さを知ってもらうリーフレットを作成し1人1枚配布した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画調書通り2022年度に引き続き2023年度も久留米市内の小学校に赴き心肺蘇生教育を実施した。我々は心肺蘇生教育を実施する対象として久留米市内全域の小学生高学年を選択したが、小学生を網羅的に教育するために は学校の協力が不可欠であり、まず久留米市教育委員会と綿密に協議した。教育委員会、各小学校ともにこのような教育の重要性を理解されており非常に協力的であるが、現場の教員の負担とならないよう配慮しながら個別に打ち合わせや日程調整をすすめる必要があった。またきめ細かな指導体制を確立するために成人を対象とする心肺蘇生教育の場合以上に十分なスタッフの数を揃えなければならずその確保にもやや難渋した。また大阪ライフサポート協会の指導者講習会を受講させ講習指導者の育成も同時に行い、講習内容の質の担保を実施し今後の継続性を見据えた活動を行った。
|
Strategy for Future Research Activity |
2024年度も小学校に赴き引き続き心肺蘇生術教育を行う。今後はアンケート結果の集計とともに消防と連携し当該地域の院外心停止症例に対する一般市民による 心肺蘇生術実施率や講習受講率を調査する。また本取り組みについての教育現場の声を集計しその評価をフィードバックすることで更に発展的な教育体制づくりを目指す。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)