病弱教育におけるICT活用推進に向けた全国の実態調査と恒常的課題解決に関する研究
Project/Area Number |
22K02851
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09070:Educational technology-related
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Research Institution | Yokohama National University (2023) National Institute of Special Needs Education (2022) |
Principal Investigator |
五島 脩 横浜国立大学, ダイバーシティ戦略推進本部, 助教 (10882524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 陽介 横浜国立大学, ダイバーシティ戦略推進本部, 講師 (80910158)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 病弱教育 / ICT / 病気療養児 / 教育保障 / ICT活用 |
Outline of Research at the Start |
病気療養中の児童生徒は入院治療により、学習活動に多大な制限や制約がある。我が国では、近年法整備等も進み、病弱教育においてICTを活用した教育活動が積極的に推進されている。しかし、ICTの活用が推進される一方で、全国的なICTの活用状況や課題の調査は行われておらず全体像は明らかとなっていない。 本研究では、全国の特別支援学校(病弱)に所属する教員に対して質問紙調査および聞き取り調査を実施し、各校におけるICT活用の実態や課題の全体像を整理した上で、恒常的課題への対応策を検討することやICT活用事例を普及することを通して、病弱教育においてICT活用を推進することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、まず昨年度実施した調査について、分析を行った。 まず、病弱教育に携わる教員の指導・支援行動や意識の様相について、属性要因、研修内容と受講経験の有無、ICT活用の得手不得手との関連を定量的に検討した。因子分析の結果、指導・支援行動に関する項目については2因子による構造を示し、意識については1因子構造を示した。抽出された因子と属性要因等との関連について、一要因分散分析を用いて検討した結果、学部や主として指導している子どもの病類が教育的対応に影響を及ぼしていることが明らかとなった。また、ICT活用を得意とする教員は指導・支援上の困難を抱えづらいことや病弱教育に関する基礎的な知識を身につけられる内容及び個別具体の事例を研修内容とすることが効果的であることが示唆された。次に、病弱教育に携わる教員のICT活用指導力について、影響を及ぼす属性要因、指導・支援を行う児童生徒の病類との関連、ICT活用得意群の特徴について検討した。その結果、病類別では、各疾患を抱える児童生徒の状態像の違いやニーズの違いがICT活用指導力に影響を及ぼしている可能性が示唆された。また、ICT活用が得意とした回答者はICT活用指導力の得点が高く、多くの研修を受けている者であったことが明らかとなった。 次に、昨年度実施した2つの調査について、学会にて研究結果を公表し、2編の論文を執筆した。また、中学校の特別支援学級(病弱・身体虚弱)や特別支援学校(病弱)に訪問し、病気療養児に対してICTを活用した実践に関する事例収集を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度、順調に進めることができた調査について、本年度は調査結果の分析および論文化することができた。また、定期的な学校訪問を通して事例収集を進めることができたため、おおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、引き続き学会等において調査結果の報告および研究結果の論文化に務める。また、引き続き病弱教育を行っている学校への訪問を通して、事例を集めるとともに、定量的な調査結果の補完のためにも、ICTの効果的な活用に関して定性的な検討を行っていく。さらに、本年度の研究結果を踏まえて、病気療養児を対象としたICTの活用における効果的な研修の予備的検討を行うための研究をデザインしているため、次年度に実施していく。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)