Project/Area Number |
22K03135
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10030:Clinical psychology-related
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Research Institution | Kansai University of Welfare Sciences |
Principal Investigator |
島井 哲志 関西福祉科学大学, 心理科学部, 教授 (30136973)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 人格的強み / キャラクター・ストレングス / ポジティブ心理学 / ウェルビーイング / 人生の意味 / 仕事の意味 / 健康 / マルチコンポネント / 介入実践 / ファシリテータ養成 |
Outline of Research at the Start |
ポジティブ心理学は、近年ポジティブ心理学的介入の応用研究へと発展してきた。そのメタ分析では認知行動療法に近い効果量を示すとしているものもある。しかし、これまでの介入法は、強みの異なる年齢層や集団にあわせた実践として検討されていない。本研究は、複数の強みを用いたポジティブ心理学介入(PPI)の開発と効果検証を目的として、対象者や地域の特徴に対応した介入法を提供することをめざして、特にこれまで検討されていない複数の強みの組合せによる介入法の開発と効果検証を行い、適用しやすく効果的な介入法を開発し、ウェルビーイングに貢献する実証的なポジティブ心理学介入法を提供することをめざす。
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Outline of Annual Research Achievements |
人格の強みCharacter strengths研究の基盤となる新しい強み尺度CST24については、かねてより準備してきたが、新たなデータを加えた尺度開発論文が、国際誌に採択されて公表することができた(Shimai & Urata, BMC Psychology, 2023)。これを用いた研究は従来から行ってきたが、今後は多くの関連の研究者にも広く利用してもらえる条件が整った。 強みを用いたポジティブ心理学介入のアウトプット=評価尺度としては、従来から幸福感が多く用いられてきたが、2023年度には、人生の意味や仕事の意味の多次元的な尺度を開発して発表し論文化した。そして、これを用いることで、それぞれの次元に寄与する強みが異なることが示唆され、国内学会で報告しててきた。また、ポジティブなマネジメントに、強みの活用することの効用について論文化した。これに関連して、日本心理学会の心理学学ワールドには、心身の健康をストレングスからアプローチするポジティブ・ヘルスの観点の重要性を発表した。 これらの知見の一部は、2023年にドイツ・ブレーメンで開催された、ヨーロッパ健康心理学会で報告した。この発表のための渡欧の機会に、オーストリアのインスブルック大学のタチアナ・シュネル先生と、フィンランドのアールト大学のフランク・マルテラ先生と、今後の共同研究について相談する機会を得た。 このほか、共同研究として強みの枠組みを活用した成長マインドセットに関する英文論文と、災害予防教育への動機づけとしての活用に関する英文論文(ともに日本心理学会のPsychological Resaerch誌)を発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
強みの尺度や関連するアウトプット尺度の開発と論文化が順調に進んでおり、研究がますます幅広く展開できる条件が整ってきた。科研費の支援により国際学会発表に出かけることができ、その機会に海外の研究者との協力関係を密接にすることができた。アウトプットの評価尺度得点を目的変数として、強みを説明変数とした分析の結果も発表予定であり、エビデンスに基づいて、複数の強みの用い方を提案できるようになってきた。実践研究は今後の課題であり、縦断的な研究をすることを計画している。
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Strategy for Future Research Activity |
ウェルビーイングにつながるアウトプットとしての評価指標の研究は国外でも盛んに展開され、大きな成果を上げてきている。本研究でも、これを受けて、当初の計画をさらに拡大した実践研究として展開している。このことで、さらに研究が発展しそうであるが、2024年度で終了する予定の研究課題であるので、次年度に向けて、これを継続的に発展した課題を申請する必要があるように思われる。
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