Investigating influences of habitual violent game experiences on emotional cognition and presence through a psychophysiological approach.
Project/Area Number |
22K03208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10040:Experimental psychology-related
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Research Institution | Kobe Women's University |
Principal Investigator |
栗田 聡子 神戸女子大学, 心理学部, 教授 (60588317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 順一 関西学院大学, 文学部, 教授 (80211845)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 暴力的ゲーム / 注意 / 感情認知 / 生理心理学 / 事象関連脳電位 / ERP / 動機システム活性化 / プレゼンス / 刺激欲求性 / 危険行動 / メディア嗜好 / 生理心理 / 心理生理学 / 事象関連電位 |
Outline of Research at the Start |
「暴力的ゲーム」とも称された射撃ゲームは,今やeスポーツとして新たなコミュニケーション・ツールとなっている。その一方で,米国を中心に行われている「暴力的ゲームの影響研究」は,心理生理学レベルでのメカニズム解明に至っていない。本研究はその理解を深めるため,メディア心理学の観点から心理生理学的アプローチを用いて追究する。具体的には,申請者グループの研究結果が示した暴力的ゲーム愛好者の認知的特性について理解を深めるため,社会的認知の1つである「他者の感情を表情から読み解くプロセス」への影響についてERPを指標として検討する。また,データを個人特性で分析し,一見矛盾した先行研究結果の解明に挑む。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023(令和5)年度は,本研究の仮説の一つである「習慣的な暴力的ゲーム経験による心理的影響は,個人の動機システムの活性化特性に影響される」を明らかにするために必要な「動機システム活性化測定法」(通称miniMAM)を再構築し,その妥当性と信頼性を検証した。 研究代表者がメディア心理学の権威であるAnnie Langらと2011年に作成したminiMAM(Short version of motivational activation measure)は,個人の接近と回避システムの活性化レベルを測定する方法であり,41枚の画像刺激(IAPS:International Affective Picture System, P.J.Lang et al.,2008) に対する主観的な感情から計算する。オリジナルのminiMAMに含まれる不快画像には死体の損壊された顔部分のアップがあり,日本人参加者にとって心理的負担が高すぎる可能性があると判断し,Langからの承認を得て感情価と覚醒のレベルにおいて同等ながら残酷性の低い不快画像と入れ替えて改訂版を作成し,89名の大学生(女48名:男41名)を対象にデータを収集した。
分析結果は,信頼性・妥当性を確認するために必要な指標の正規分布,「刺激欲求性」(sensation seeking)との関連性において仮説通りの結果を示し,個人の接近動機システムの活性化が「暴力的ゲームの習慣的経験」と関連していることも示した。仮説と反する結果を含んでいた点は今後検証が必要だが,尺度としての妥当性は概ね担保された。
次年度は,この改訂版miniMAMの分析結果をもとに脳波測定を含む本実験に進む予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初の予定よりも1年ほど実験スケジュールが遅れている。主な理由は,①2022(令和4)年4月に研究代表者が他大学に異動したため,環境の整備等に時間を要してしまったこと,②異動した大学が女子大学であるため,近隣の大学から男子学生を募り,データを収集するのに予想以上の時間を要したためである。当初の予定では2022(令和4)年度中にminiMAM(動機システム活性化測定法)の改訂版を収集して分析を終える予定であったが,上記の理由でデータ収集を開始することができなかったため,2023(令和5)年度に実施・終了した。
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Strategy for Future Research Activity |
<2024(令和6)年度> 事象関連脳電位(ERP)実験A(注意と覚醒そしてプレゼンスの解明)の準備と実施:今年度から関西学院大学心理科学研究室(指導 片山教授)にて本実験の準備を開始する予定である。参加者が暴力的な内容を含んだ様々な動画を注視している間,手首に提示される体性感覚刺激(微弱な電気パルス)に対するERPから動画に対する「注意」を,また自律神経系の生理的覚醒(皮膚コンダクタンス)を測定して「注意の鋭敏化」と「脱感作」が同時に起こる可能性を探る。各動画の視聴中に感じた「プレゼンス」(仮想現実での自己存在感)の度合いから暴力的ゲーム影響との関連性を分析する。
<2025(令和7)年度> 事象関連脳電位(ERP)実験Aのデータ解析およびERP実験B(感情(表情)認知への影響解明)の実験準備とデータ収集を予定している。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)