Project/Area Number |
22K03251
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 11010:Algebra-related
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
杉山 和成 千葉工業大学, 情報科学部, 教授 (90375395)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2026: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 概均質ベクトル空間 / ゼータ関数 / 保型形式 / Maass形式 / 概均質ゼータ関数 |
Outline of Research at the Start |
保型形式に関する逆定理とは、ディリクレ級数が関数等式など良い解析的性質をみたせば、そのディリクレ級数は保型形式のメリン変換になっているということを主張するものであり、保型形式を構成する有効な手段の一つと考えられている。最近、研究代表者らはマース形式(実解析的保型形式)に対するヴェイユ型の逆定理を証明したが、本研究では、この新しい逆定理を用いて概均質ゼータ関数と保型形式のL関数の関連について調べる。
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Outline of Annual Research Achievements |
不定値2次形式に対するジーゲル・ゼータ関数に対して、ディリクレ指標でひねったL関数の解析的性質(解析接続、関数等式)を証明し、それに対してマース形式に対するヴェイユ型逆定理を適用することでマース形式を構成した。実は、ジーゲル自身が1938年の論文の中で適切な逆定理を用いるとゼータ関数から保型形式を構成できるであろうという趣旨のことを書いていて、今回の計算はその方針に従ったものといえる。(1938年の時点では、ヴェイユの逆定理についての論文はなかった。)また、符号についてのある条件の下では、ジーゲル・ゼータ関数から正則保型形式が構成できることを確かめたが、これはジーゲル自身が1948年の論文の中で微分作用素の計算を使って証明したことと整合性がある。(1948年の論文の存在については、伊吹山知義氏からご教示いただいた。)投稿論文に対する査読者からのコメントに対応して修正をするという事を何度か繰り返していたが、今般、無事にResearch in Number Theory 誌にアクセプトされた。また、2023年度の整数論サマースクール「概均質ベクトル空間論の発展」の世話人の一人となり運営に携わったが、このような集会を開催できたことは、概均質ベクトル空間の研究の発展に大きく寄与するものと思われる。サマースクールにおいて、概均質ゼータ関数についての入門的な講義を行い、最新の結果に関する簡単な説明を含む概説記事を執筆した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ジーゲル・ゼータ関数についての論文が出版されたことは、本研究を遂行していくうえで意義がある。整数論サマースクールの報告集の中で、ゼータ関数についての最新の結果についての簡単な紹介を含む記事の執筆を担当したが、その際に改めて概均質ゼータ関数と保型形式との関連について(自分がいま取り組んでいるものだけではなく)網羅的に理解することができた。本研究課題についても新たな方向性が見えてきており、それにしたがって着実に研究を進めていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究を継続として、概均質ゼータ関数と保型形式の関連について調べていく。整数論サマースクールにおいて、関数等式の計算の新しい知見が得られたので、それにしたがって少し計算してみたいと考えている。そのために、パソコンや数式処理ソフトの購入を検討してる。
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