J-準同型による球面の非安定ホモトピー群の大域構造の研究
Project/Area Number |
22K03326
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 11020:Geometry-related
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
宮内 敏行 福岡大学, 理学部, 准教授 (60452736)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 球面のホモトピー群 / 回転群のホモトピー群 / 非安定ホモトピー論 / J準同型 / EHP系列 / 非安定ホモトピー / 回転群 / リー群 |
Outline of Research at the Start |
代数的位相幾何学における重要な問題のひとつに球面のホモトピー群の構造を決定することがある.非安定ホモトピー群の群構造の決定は70年代で止まっていたが,向井純夫氏との共同研究で群構造の解明を進めることに成功した.一方,個々の群構造の他に大域構造の研究も行われているがあまり解明が進んでいない. 本研究では向井氏との共同研究での手法を発展させることで球面および回転群の非安定ホモトピー群上での周期性を探り,回転群と球面のホモトピー群の相互関係から双方の大域構造の解明を目的とし,さらにその応用としてLie群等の重要な空間のホモトピー論的性質の研究を行う.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,球面の非安定ホモトピー群の大域構造を調べることである.Lie群や等質空間など様々な分野で重要な位相空間のホモトピー論的性質を研究する上で重要なものが位相空間のホモトピー群であり,その群構造を調べる上で基礎となるのが球面のホモトピー群である. 令和5年度は,ホモトピー群の生成元の構成で重要な matrix Toda bracket について,非安定ホモトピー群で特に重要になるインデックス付き matrix Toda bracket の研究を行い,球面のホモトピー群のEHP系列におけるH-準同型による matrix Toda bracket の像とP-準同型の逆像の関係式を得ることができ,それを用いて先行研究の球面のホモトピー群の matrix Toda bracket による再構成を行い,未解明であったEHP系列における生成元の情報を得ることができた.また,matrix Toda bracket には2つの型があり,これまでは片方のインデックス付き matrix Toda bracket しか構成できていなかったが,令和5年度の研究で,もう一方の型についてもインデックス付き matrix Toda bracket を構成することができた.回転群のホモトピー群による球面のホモトピー群の研究では,先行研究の球面のホモトピー群の生成元を,回転群のホモトピー群の生成元のJ-準同型の像を用いて再構成を行うことで,33以上の stem の球面のホモトピー群の構造解明につながる生成元の関係式を得ることができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
インデックス付き matrix Toda bracket の研究によるEHP系列におけるH-準同型による matrix Toda bracket の像とP-準同型の逆像の関係式から,先行研究による球面のホモトピー群の生成元のうち他の生成元との関係性が不明であったものを matrix Toda bracket による再構成することで,他の生成元との関係が解明できた. 本研究の中心は,非安定領域における回転群のホモトピー群の生成元族を構成し,そのJ-準同型による像による球面のホモトピー群の大域構造を調べることであり,Toda bracket, matrix Toda bracket を用いて回転群のホモトピー群の生成元族の構成を行ったが,令和4年度の研究において明らかになった,回転群のホモトピー群における Toda bracket による生成元の族の構成のうち,構成できる条件が当初考えていたものより強い条件が必要となるものについて,その条件を回避する方法を模索したが,うまくいっておらず,現在も研究中である.
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Strategy for Future Research Activity |
回転群のホモトピー群の生成元族の構成は,球面上の主回転群束における球面のホモトピー群の生成元のリフトを構成することであり, Toda bracket, matrix Toda bracket とリフトの性質も考慮し Toda bracket, matrix Toda bracket の研究を行うが,Stiefel多様体.上の主回転群束も用いた回転群のホモトピー群の生成元族の構成の研究も行う,また,球面のホモトピー群の生成元によるインデックス付き matrix Toda bracket を用いた球面のホモトピー群の生成元の周期族の研究を行う.
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)