Project/Area Number |
22K03334
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 12010:Basic analysis-related
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
田島 慎一 新潟大学, 自然科学系, フェロー (70155076)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小原 功任 金沢大学, 数物科学系, 教授 (00313635)
鍋島 克輔 東京理科大学, 理学部第一部応用数学科, 准教授 (00572629)
渋田 敬史 九州産業大学, 理工学部, 講師 (40648200)
梅田 陽子 城西大学, 理学部, 准教授 (90606386)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2026: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 非孤立特異点 / 変形族 / ホロノミーD-加群 / アルゴリズム / local cohomology / 局所コホモロジー / 特異点変形 |
Outline of Research at the Start |
特異点は現代数学の最も重要な研究対象のひとつであると考えられている。本研究では, 複素解析と代数解析の理論と計算機代数の手法を組み合わせることで, 特異点の複素解析的諸性質を研究するための新たな枠組みを創る. 変形パラメータを含むような特異点族を解析するためのアルゴリズム等を研究・開発し, さらにそれらを用いて, 特異点の複素解析学を展開する。特異点のなす集合が孤立していないような非孤立特異点を持つ超曲面やvarietyに対し, ホロノミーD-加群と呼ばれるある種の線形偏微分方程式系が定義される。本研究では, これらホロノミーD-加群の構造と特異点の諸性質の関係を研究する。
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Outline of Annual Research Achievements |
代数解析の理論に基づくことで, 特異点の複素解析的諸性質を研究している。研究では特異点に対し多項式環, 収束冪級数環におけるイデアルを考察し様々な操作を施すことで特異点の複素解析的性質や不変量を求めることを行う。ホロノミーD-加群と呼ばれる偏微分方程式系を研究するため, 偏微分作用素やPBW代数等の非可換環におけるイデアルを扱う。さらに, ホロノミーD-加群の解析にlocal cohomologyを用いる。さて, 特異点変形族の研究では, これらのイデアルに変形パラメータが含まれ, その構造はパラメータに依存することになる。イデアルの構造がパラメータにどのように依存しているかを決定するために, 包括的グレブナ系(comprehensive Groebner system), 包括的スタンダード系(comprehensive standard system)の理論と計算アルゴリズムを用いている。Comprehensive systemの考え方に基づくことで, 特異点の複素解析的不変量を求める様々なアルゴリズムを導入し, 改良を加え, 数式処理システムへのプログラムの実装を行っている。 孤立特異点をもつ超曲面変形族に関しては, 有理関数体を係数にもつcomprehensive standard systemの概念を導入し, Bertini型の複素解析的不変量を求める新たな枠組みを創った。 孤立していない特異点を持つ超曲面に対し, それに付随するホロノミーD-加群の構造を研究している。ホロノミーD-加群の構造を解析する際, local cohomologyを用いるが, local cohomologyを扱う上で, ネター作用素が重要となる。本研究で, 零次元の準素イデアルに対するネター作用素を求めるアルゴリズムを数式処理システムに実装した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1) 収束冪級数環における零次元イデアルに対するBertini型の不変量を求めるには, 有理関数体を係数とする環におけるスタンダード基底を求めればよい。イデアルが変形パラメータを含む族である場合, Bertini型の不変量を求めることは困難であると考えられていた。本研究により, Bertini型不変量のパラメータ依存性を求めるあらたな計算の枠組みを得た。これにより, 特異点族にたいするkapper不変量やパラメータを含むイデアルのSamuel multiplicityのパラメータへの依存の仕方を求めることが可能になった。 (2) ネター作用素を用いると, 多項式環の準素イデアルが素イデアルに対しどのように重複しているかその構造を記述することができる。ホロノミーD-加群とlocal cohomology, Grothendieck dualityに基づくことで, 一般次元の準素イデアルに対して, ネター作用素を求めるアルゴリズムを導出した。この計算法は準素イデアル分解を介さないでネター作用素を構成することができる。既存の計算法に比べ, 効率が良い。この算法は, 本質的に, local cohomologyに対するネター作用素を求めてている。ホロノミーD-加群の構造を解析する際に, 活用することができることが判明した。今後の研究において有効である。 (3) 孤立していない特異点を持つ超曲面変形族に対し, PBW代数のcomprehensive グレブナ系を用いることで, その s-parametric annihilatorsを求めるアルゴリズムを開発し数式処理システムに実装してあった。本年度は, パラメータを含むlocal cohomologyを用いることで, ホロノミーD-加群の構造がどのようにパラメータに依存するか明らかにできることを示した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究分担者と研究連絡を密に取りながら, 本研究を行う。共同して, 研究に必要なアルゴリズムの考案, 開発を行う。これらのアルゴリズムを用いて様々な計算実験を行い, 郊外分野の専門家との議論を踏まえ, 本研究を遂行する。 (1) 孤立特異点を持つ超曲面変形族に対し, 収束冪級数を係数にもつ偏微分作用素環におけるそのs-parametric annihilatorsのなすイデアルの生成元を求めるアルゴリズムを構成する。応用として local b-関数を求めるアルゴリズムを与える。 (2) 一般次元のlocal cohomologyに対するネター作用素の研究を進める。さらにネター作用素を用いることで, 孤立していない特異点を持つ超曲面に付随するホロノミーD-加群の研究を進める。特異点集合の次元が高いような超曲面で, 典型的な具体例に対し, どの様なホロノミD-加群がそれに付随しているか決定する。特に, monodromy構造やLagrangean varietuesが定めるWhitney stratificationの構造を明らかにする。また, D. Masseyの導入したLe cycleの概念とホロノミーD-加群の特性多陽太の関係を研究し, ホロノミーD-加群の計算法に関する研究を進める。 (3) 多項式写像に対し, そのbifurcation setを決定することは基本的な問題である。多項式写像がtameであるか否かを判定するアルゴリズムを実装し, tame多項式に対し, そのMIlnor fiberのホモトピー型を決定するアルゴリズムを構成する。さらに, tameとは限らない一般の多項式写像に対し, Parusinskiの結果に基づくことで, bifurcation set を求める新たなアルゴリズムを導出する。無限遠に孤立していない特異点を持つ場合の研究に着手する。
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