Project/Area Number |
22K04134
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21030:Measurement engineering-related
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
田原 麻梨江 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (60721884)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 慎之介 千葉大学, フロンティア医工学センター, 准教授 (80550970)
石河 睦生 桐蔭横浜大学, 医用工学部, 講師 (90451864)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
|
Keywords | 等圧縮性疲労 / 超音波 / せん断波 / エラストグラフィ / 筋肉 / 弾性計測 / 弾性 / 顎関節症 / 異方性 |
Outline of Research at the Start |
顎関節症のスクリーニングのため、咬筋の硬さ測定による診断が期待されている。本研究では、超音波を用いて、咬筋の硬さ、すなわち弾性を測定する手法を確立することを目的とする。目的を達成するために、(1) 超音波デバイスを用いた実験から、筋線維方向に対する横波速度の角度依存性を明らかにし、咬筋の異方性を考慮した硬さ 計測手法を確立する。また、(2) 二次元アレイ超音波デバイスを導入した実験と音波伝搬解析から、焦点位置と横波の伝搬方向との関係を明らかにし、咬筋の不均質構造を考慮 した硬さ計測手法を確立する。さらに、(3) 確立した計測手法の評価として、顎関節症 患者による臨床試験を行う。
|
Outline of Annual Research Achievements |
近年,顎関節症の患者数は十数年で増加しており、 歯の食いしばりが起因している。顎関節症患者は,咬筋が硬く凝り固まっているという特徴が見られるが、咬筋の硬さ計測法が確立されていないため、「歯の食いしばりと咬筋の硬さとの関係」は未解明である。本研究では、超音波を用いて、咬筋の硬さ、すなわち弾性を測定する手法を確立することを目的とする。 測定では,超音波デバイスを体表に接触させ、集束超音波を生体内に照射する。照射によって焦点位置において放射力が発生し,焦点で局所的に生体組織が変位する。変位によって横波が発生する。横波の伝搬速度を超音波デバイスで測定し,弾性値を推定する。初年度は、横波速度の分布測定に適した超音波デバイスの配置について検討を行った。被験者実験により咬筋の線維方向と横波の伝搬特性との関係について調べた。その結果、線維に沿って横波を伝搬させた方が、均質な速度分布が得られることがわかった。また、急性と慢性の筋疲労を模擬するため、20代の被験者10名に対して、一定の咬合力で一定時間噛み締めを行うタスクを実施した。等尺性筋収縮前後の弾性特性の変化について検討した結果、慢性疲労を模擬した場合には、優位に弾性が増加することを明らかにした。本年度は,マッサージによる咬筋弾性変化について検討を行った。歯科医によって500gの圧力で3分間のマッサージを行い,マッサージ前後でのせん断波速度を測定した。10人の被験者で実験を行った結果,マッサージの有無による咬筋弾性の変化に被験者毎でばらつきがあることがわかった。本研究の発展により、顎関節症をはじめ咀嚼筋痛を伴う疾患の機序解明、さらには診断や治療に対する本法の応用の可能性が示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度の筋疲労での咬筋弾性変化に引き続き,本年度は,マッサージによる咬筋弾性変化の特性を明らかにした。最終年度は,患者での臨床評価に関して検討を行う。
|
Strategy for Future Research Activity |
最終年度は,患者による臨床評価に向けた検討を行う。また,実用化に向けた基礎検討として,微小領域の弾性を測定するための測定システムについて検討する。現状,放射力によって咬筋内にせん断波を発生させる方法を利用しているが,咬筋のような表在付近に測定には寒天を挿入する必要がある。測定精度向上のため,機械振動など,別の振動方法について検討する。
|