Project/Area Number |
22K04151
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21040:Control and system engineering-related
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
森田 亮介 岐阜大学, 工学部, 准教授 (00713801)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 量子化制御 / ネットワーク化制御システム / ディザリング / 周波数変調 / モデル予測制御 |
Outline of Research at the Start |
低解像な制御入力を用いて高精度な制御性能を実現する量子化制御の方法の一つであるディザリング技術,すなわち,本来の信号に意図的にノイズのような信号を付加する手法について,小型・安価・軽量が求められるIoTデバイスでも無理なく実装可能かつ高性能な制御を実現する方法を構築する.制御対象の未来の状態を事前情報から予測し,制御入力の解像度を落としても,最も制御性能が低下しないディザリングの方法を考案し,そのときの制御性能を理論的に明らかにする.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,フィードバック制御システムに対し,ディザリング技術を用いて制御信号の量子化を行うことで,低解像な制御入力を用いても,高解像な制御入力を用いた場合と同等な高精度な制御性能を実現することが目的である.特に,制御系のモデルに基づいたシステムの未来の状態を予測することで,最適なディザ信号,すなわち意図的に加えるノイズをどのように生成すればよいかを考察する. 2023年度では,2022年度までに進めた,数値最適化を用いたモデル予測型ランダムディザ量子化器について,高次のフィードバックシステムに対して用いる場合に,状態変数が出力に与える影響の違いに応じ,最適化の際に重み関数を導入することで,制御性能の向上が期待できることを示した.特に,システムの出力に直接的に現れない状態については重みを小さく,直接出力として観測される状態については重みを大きく設定することで,より性能性能の向上が見られた. また,これらと平行して,周波数変調を用いたフィードバック制御システムに対する解析を行なった.周波数変調では,田ちゃん得る信号を1つの信号にもまとめるという意味で,信号の圧縮に有益であると同時に,復調の際に強いローフィルタを用いることから,伝送中のノイズに強いという特徴がある.信号の量子化により発生する量子化ノイズは白色性をもった信号であり,周波数変調を量子化制御と併用することで,よりよい効果が期待できる.2023年度では,周波数変調をフィードバック制御システムに用いた際,どの程度制御性能が劣化するかの定量的な評価を行なった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度までに得られた成果に対し,より詳細な考察を与えることができ,実応用に対する課題も明確となったため.また,追加で異なるアプローチから研究を進めることができたため.
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度では,モデル予測型ディザ量子化器を倒立振子の装置に適用して実機実験を行なったが,どのようにパラメータ調整を施しても,システムの安定化を行なうことは困難であった.シミュレーション上では極めて良好な結果が得られている ことから,本手法がシステムのモデル化誤差に強く依存する方法であることが推察できる.したがって,モデル予測型ディザ量子化器を実際のシステムに対して適用するためには,モデル化誤差を吸収するような構造をシステムに組み込む必要がある.今後の方策として,モデル化誤差抑制補償器などの手法を組み合わせることで,モデル予測型ディザ量子化器が実際のシステムでも有用となり得るかどうかの検証を行なう予定である.
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