アライメントフリーなシリコン光チップとファイバ間の高効率結合デバイス
Project/Area Number |
22K04248
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21060:Electron device and electronic equipment-related
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
藤川 知栄美 東海大学, 情報理工学部, 教授 (70319375)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | スポットサイズコンバータ / 自己形成光導波路 / 光結合 / 光硬化性樹脂 / シリコン光チップ / シリコン導波路 / アレイ化 / シングルモードファイバ / 光結合デバイス / 自己形成導波路 / 紫外線硬化性樹脂 / アライメントフリー |
Outline of Research at the Start |
一本の光ファイバの中に複数のコアを配置したマルチコアファイバ,一つのシリコン基板上にSi細線導波路および電子回路が集積されたシリコン光チップなどは,高密度および大容量の将来の光配線実現のキーデバイスである.これらのデバイス間を高効率で光結合するためには,それぞれの光導波路のスポット径の整合が重要である.本研究課題は,自己形成導波路作製技術を用いた簡易に作製可能なスポットサイズコンバータを提供する.
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Outline of Annual Research Achievements |
【はじめに】光配線による光接続(光インターコネクト)技術は,古典的なメタル配線におけるボトルネックとなっている多くの課題を克服する大きな解決策であると期待されている.一つのシリコン基板上に光導波路および電子回路が集積されたシリコン光チップは,高密度および大容量の将来の光配線実現の鍵である.シリコン光チップと光ファイバ間を光結合するための結合デバイスは,実用的な光結合効率,極めて微細でしかも容易なアライメントが要求される.本研究では,スポット径の異なるシリコン導波路と光ファイバ間の効率的な光接続,および簡易に作製可能な光結合用スポットサイズコンバータを提供することを目的としている. 【提案したスポットサイズコンバータのアレイ化に関する試作および評価】昨年度提案したシングルモードファイバ端面に自己形成光導波路(Self-Written Waveguide: SWW)技術を用いてシリコン光チップ端面に作製するスポットサイズエキスパンダについて,そのアレイ化を試みた.シリコン光チップ端面に試作し,評価を行ったスポットサイズエキスパンダは,シリコン光チップからの出射光ビームを拡大し,標準シングルモードファイバのスポットサイズに一致させるスポットサイズコンバータであり,光結合における実装上の課題となるアライメント精度を緩和できる.シリコン光チップでは,シリコン導波路が平行して配置されていることが多く,これを考慮してスポットサイズエキスパンダをアレイ化する方法の提案と試作を行った.作製したスポットサイズエキスパンダアレイの形状評価を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年の実施状況報告における今後の研究の推進方策では,(1)シミュレーションによるテーパピラー型デバイスの最適作製条件の検討,(2)スポットサイズエキスパンダのアレイ化を予定していた.テーパピラー型デバイスよりもスポットサイズエキスパンダのほうが,実装上のアライメント精度を緩和できることから有用と判断し,(1)の具体的な検討を保留し,(2)のアレイ化の検討を優先した.シリコン光チップ端面に,アレイ化したスポットサイズエキスパンダの作製を試みた.入手したシリコン光チップのシリコン導波路の配置の都合上3チャネル(個)以上の作製が困難であったことから,現在のアレイ化数は2チャネル(個)である.そのため,まずはスライドガラス基板上に3個以上のアレイ化スポットエキスパンダの作製を試みた.スライド基板上に作製した4チャネル(個)のスポットサイズエキスパンダの直径および曲率半径について,電子顕微鏡を用いてその形状を撮影/計測し,再現性を得た.
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Strategy for Future Research Activity |
(1)2023年度にアレイ化を試みたスポットサイズエキスパンダのアレイ化数の増加を試みる.まず(a)シリコン光チップの端面に作製した2個のアレイ化スポットサイズエキスパンダの結合効率の評価を行う.同時並行で,(b)形状再現性の改善が期待できるフォトマスク転写法を用いて,スポットサイズエキスパンダを作製することを試みる.実際にシリコン光チップとファイバとの光結合実験を行い,評価する予定である. (2)シミュレーションにより,テーパピラー型デバイス(スポットサイズコンバータ)の最適作製条件を検討する.自己形成光導波路(SWW)技術では,紫外光が樹脂中を光が伝搬しながら樹脂の屈折率を変化させ光導波路を形成する.使用する紫外光の波長および光硬化性樹脂の種類ごとに,作製されるSWW形状が異なることがわかっている.紫外光の回折による影響と,紫外光が屈折率を変化させながら樹脂中を伝搬することと,実際に作製されるデバイス形状にはどちらがより影響を及ぼすか,評価・検討を行う.実験とシミュレーションを同時並行で進めることにより,いずれの作製パラメータが実際に形成されるデバイスの形状に大きく影響を及ぼすのか,の知見を得て,所望の形状のスポットサイズコンバータを作製する予定である.
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)