Project/Area Number |
22K04703
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 26020:Inorganic materials and properties-related
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
元木 貴則 青山学院大学, 理工学部, 助教 (00781113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下山 淳一 青山学院大学, 理工学部, 教授 (20251366)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 希土類系高温超伝導体 / 積層欠陥 / 不純物添加 / 薄膜 / 高臨界電流特性 / 積層欠陥制御 / 希土類系銅酸化物高温超伝導体 / 高温超伝導体薄膜 / MOD法 / 不純物制御 / REBCO |
Outline of Research at the Start |
希土類系高温超伝導体は90K級の臨界温度を有することからヘリウムフリーでの磁場応用などに向けて研究開発が進められている。これまでの研究で、量産性に優れた手法を用いて2軸配向薄膜を成膜する技術を確立し、高機能化を進めてきた。本課題では、欠陥と不純物に着目し、これらが協奏的に機能する量産性に優れた高臨界電流特性薄膜線材の創製を目的とする。本研究は、超伝導薄膜線材成膜法の中で最も量産化に適した手法を用いるため、成果が一点ものではなくそのまま実用可能な長尺薄膜線材開発に直結することが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
希土類系高温超伝導体(RE123)は90K級の臨界温度を有することから液体窒素浸漬下での通電応用やヘリウムフリーでの磁場応用などに向けて研究開発が進められている。これまでの研究で、RE123配向薄膜材料の作製手法を確立するとともに、RE123材料に積層欠陥が存在することに着目し、後熱処理によって材料形態に依らず普遍的に適用可能な積層欠陥制御手法を開発してきた。当該年度は、積層欠陥制御に関して、成膜後のY123薄膜、Gd123薄膜に対して300度以下の低温でかつ低水蒸気分圧の水蒸気を含む酸素雰囲気中 で熱処理を行うことで、臨界電流値が再現性良く改善することを明らかにした。また、最適な欠陥量についてもHendricks and Teller法等の手法を適用することで、定量評価することを可能にした。昨年度は、Agを薄膜表面に蒸着してアニールすることで積層欠陥の生成が促進されることを見出してきた。今年度はさらに条件の最適化を進め、Agコート後に熱処理することで、Agコートの厚さ、熱処理温度、熱処理時間の関数として積層欠陥量を制御できることを系統的に明らかにするとともに、市販RE123線に対しても適切な条件で熱処理することで高機能化できることを見出した。また、これまでの常識に依らない原料溶液作製手法を開発し、基板との反応が起きにくい従来よりも温和な条件で強く配向した薄膜作製が可能になりつつある。本手法を用いることで、不純物添加による配向乱れを抑制し、さらなる高機能化が期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
積層欠陥制御、不純物添加ともに高機能化手法の目途が立ち、加えてこれまでの常識に依らない原料溶液の作製手法を開発したことで、さらに工業化に適する温和な条件での高機能な薄膜作製が可能になりつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
新たな原料溶液作製法を元にした不純物添加高機能RE123薄膜の開発を進める。希土類元素としてYやGdだけでなく、高い特性の期待できる中軽希土類にも薄膜作製を拡大し条件の最適化を進める。さらにこれらの薄膜に対して、水蒸気含有雰囲気やAgコート処理後の後熱処理による積層欠陥導入手法を組み合わせることで、これまでにない高機能RE123薄膜の開発を進める。
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