Project/Area Number |
22K04730
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 26030:Composite materials and interfaces-related
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
石田 応輔 金沢工業大学, 革新複合材料研究開発センター, 研究員 (20611833)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | リサイクルCF / 不織布 / スタンパブルシート / 含浸プロセス / ダブルベルトプレス / リサイクルCF不織布 / CFRTP / 樹脂含浸プロセス / リサイクル炭素繊維 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、リサイクル炭素繊維(CF)の不織布に着目し、ダブルベルトプレス(DBP)装置を用いてCF不織布に熱可塑性樹脂を連続的に含浸させるプロセスを研究する。 まずは、リサイクルCF不織布の圧縮挙動と樹脂含浸挙動を解明し、含浸プロセスの理論モデルを構築する。それをDBPの連続含浸プロセスに拡張して、量産性と力学特性を両立したスタンパブルシートを製造するための最適なDBPプロセス条件を導く。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は自動車・産業用途へ期待の高いリサイクルCF(rCF)の不織布に着目し、ダブルベルトプレス(DBP)装置を用いてrCF不織布に熱可塑性樹脂を連続的に含浸させるプロセスを構築することである。2023年度は固定ローラー直下の含浸プロセスを想定した含浸モデルの構築とメカニズム解明に取り組んだ。 フィルム状に塗布した粘性流体にrCF不織布を積層したものを万能試験機を用いて一定速度で圧縮して、生じる荷重と変位の経時的変化を測定した。圧縮速度と含浸後の目標Vfを幾つか変更して、含浸率と圧力のカーブが試験条件に応じて変化することを確認した。 次に、rCF不織布の板厚方向の含浸モデルを構築した。圧縮速度を不織布の圧縮と含浸流動の寄与に分けて、Vfと応力の関係とDarcy則に基づいて関係式を導いた。タイムステップ毎にこの式を解いて含浸率と圧力の経時的変化を求めた。得られた結果は実験結果とよい一致を示した。また、既含浸領域においては、不織布の嵩体積が増加して上側の金型面に接触することを考慮して上記モデルを修正した。その結果、目標を高Vf(約30%)とした場合も実験結果をある程度のレベルで再現できたが、カーブ形状に幾らかの違いがあり今後の課題となった。 さらに、上記モデルを固定ローラー式DBPの連続含浸プロセスに適用するための手法を検討した。装置の負荷荷重により一定のGapに固定されたローラー間を基材が通過する時に、ある速度での圧縮が生じる。基材に生じる圧力がその荷重を超えると設定したGapを保てなくなる。多段ローラー方式で段階的に含浸を進行させる場合に、Gapとベルト速度の適切な設定によって装置の荷重負荷能力を有効に生かして含浸を進行させる可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、rCF不織布と粘性流体を用いた含浸プロセスの実験を進めて目的とした結果が得られた。その結果をもとに速度制御下での含浸モデルを構築して、実験結果とある程度のよい一致が得られた。さらに、固定ローラー式ダブルベルトプレス(DBP)を用いた連続含浸プロセスの最適化に向けて、上記で得られた含浸モデルから条件設定の指針が得られた。但し、条件最適化に適用する含浸モデルはさらに改良して精度を高める必要がある。また、多段ローラー式DBPでは、ローラーを通過した後に圧力が低下する緩和工程も考慮する必要があり、その点も含めた検討が必要である。以上により、おおむね順調に進展していると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は含浸モデルを改良して、ダブベルトプレス(DBP)による連続含浸プロセスのメカニズムの検証を行う。その結果に基づいて成形条件(ベルト速度、加熱温度、Gap設定、荷重設定)を設定し、rCF不織布/PA6フィルムの交互積層によるスタンパブルシートをDBPで作製する。さらに作製したスタンパブルシートのVf,含浸品質、力学特性の評価を行う。
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