Research on corrosion problems of SUS 304 stainless steel used as bipolar plates for polymer electrolyte membrane fuel cells
Project/Area Number |
22K04770
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 26050:Material processing and microstructure control-related
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
八代 仁 岩手大学, 理工学部, 教授 (60174497)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 固体高分子形燃料電池 / セパレータ / ステンレス鋼 / 腐食 |
Outline of Research at the Start |
固体高分子形燃料電池用セパレータ材料にSUS304ステンレス鋼を採用しようとする産業界の目標を受け、腐食防食の視点から、基礎的発電試験を実施する。SUS304鋼をセパレータとする単セル発電試験を通し、交流インピーダンスの測定と、膜電極接合体(MEA)の腐食生成物による汚染状況の可視化(具体的にはEPMAによるMEA全体の平面元素マッピング及びTOF SIMSによるMEA汚染部の断面分析を計画)により得られる情報に基づいて、セル性能の劣化要因を究明する。さらに申請者の発案した表面処理法による接触抵抗の改善と、不働態化処理や有機皮膜処理による防食効果を、同様の発電試験により評価する。
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Outline of Annual Research Achievements |
固体高分子形燃料電池(PEFC)用セパレータ材料としてステンレス鋼を使用した場合、酸化皮膜の成長に伴うセパレータとガス拡散層(GDL)との間の接触抵抗の増加やステンレス鋼成分の溶出による膜電極接合体(MEA)の汚染によってセル性能が低下する恐れがある。本研究では、ステンレス鋼製セパレータを用いてPEFC発電試験を行い、MEAの金属イオンによる汚染状況を評価した。昨年度の研究により、Fe(II)イオンによるMEAの汚染は主としてアノード側から生じると考えられたことから、これを検証するために、アノード側セパレータとカソード側セパレータについて一方をグラファイト製、もう一方をSUS304ステンレス鋼(304鋼)製とする発電試験を実施した。その結果、アノード側を304鋼とした場合に性能劣化が顕著であり、両側を304鋼とした場合と類似していた。一方、カソード側のみを304鋼とした場合の性能劣化はこれらに比べて軽微であった。発電後のMEAを蛍光X線(XRF)分析した結果、アノード側に304鋼を使用した場合に、Feが多く検出された。アノード側ステンレス鋼の耐食性が重要であるとの知見にもとづき、アノード側ステンレス鋼をSUS304鋼(18Cr8Ni)から、SUS445鋼(22Cr2Mo)に変更(カソード側はグラファイト)して発電した結果、SUS304鋼をアノード側に用いた場合に比べてセル性能劣化が抑制された。ステンレス鋼中のクロム含量が高いほど活性-不動態遷移域でのアノード溶解が抑制されるため、アノード側環境におけるFeの溶解量が減少し、セル性能が維持されたものと考えられた。このように、セパレータの腐食に関する多くの研究がカソード環境で行われているのに対し、実発電環境では、アノードでの耐食性が重要であることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画ではSUS304鋼(未処理)をセパレータとするPEFCの発電特性解析(2022-2023年)と表面処理したSUS304鋼をセパレータとするPEFCの発電特性解析(2023-2024年)を実施する予定としていた。2022年度にはアノード側とカドード側の両面を未処理のまま発電した場合とそれぞれの面を表面処理をした場合との発電特性の比較まで進み、2023年度はさらに304鋼以外の材料を使用した場合の比較まで進展した。一方で、表面処理として分子修飾したSUS304鋼を用いた場合の発電試験は2024年度に実施する予定である。研究成果の発表(論文)も準備中であり、2024度中に投稿予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの試験結果より、SUS304鋼をセパレータとして使用する場合、アノード側の腐食が特に課題となることが明らかとなりつつある。これを解決する方法として、すでにTiN-SBR被覆法を発表しているが、新たな方法として、有機ホスホン酸による分子修飾法を提案する。2024年度は分子修飾したSUS304鋼の模擬PEFC環境での耐食性を評価するとともに、分子修飾したセパレータを試作して、発電試験を実施する計画である。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)