Development of twin-Color LMD with Blue and IR diode lasers
Project/Area Number |
22K04776
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 26050:Material processing and microstructure control-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐藤 雄二 大阪大学, 接合科学研究所, 准教授 (40422547)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 青色半導体レーザ / 近赤外線半導体レーザ / 2波長複合 / マルチビーム / LMD / 純銅 / アルミニウム / 銅 / クラッディング / レーザクラッディング / マルチマテリアル |
Outline of Research at the Start |
従来のレーザクラッディング法は、単一波長のレーザを用いて、材料表面に過剰な溶融池を形成し、そこに材料粉末を供給して皮膜を形成するため、熱影響が大きくなって熱ひずみや母材成分が皮膜に溶け込んだ希釈層が生じてしまい高品質な皮膜形成は難しかった。そこで本研究課題では、青半導体レーザと近赤外半導体レーザの波長の異なるレーザを組み合わせた2波長複合3Dレーザクラッディング法を開発する。本手法を用いて銅やNi合金などの難加工材のクラッディングを行い、その溶融凝固過程を解析し、レーザ波長が皮膜形成に与える影響を明らかにする。特に造形物内部に発生する空隙やボイド等の溶接欠陥発生因子を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
レーザ粉体肉盛法(LMD)は、熱源にレーザを用いて基板表面に溶融池を形成し、そこに金属粉末を供給しながら、溶融凝固させてコーティングする手法である。従来のLMD装置は、ファイバーレーザや半導体レーザなどのキロワット級のレーザをφ2~5mmに集光して溶融池を形成し、そこへ材料粉末を供給することでコーティングを行っているため、形成される膜厚、膜幅共に1mm以上と大きい。そのため、比較的大きな面積のコーティングに適した方式である一方、薄板表面に皮膜を形成すると熱歪みや希釈層が顕著に表れてしまい、品質の高いコーティングができないことが課題であった。そこで粉末を直接レーザで溶融させるマルチビーム式LMD法を開発してきた。これまでのマルチビーム式LMD法は、単一波長のレーザを最大6台のレーザを重畳させてステンレス基板上にNi系合金、Co系合金、銅などの皮膜を形成した。この場合、レーザ波長に対して光吸収率が粉末、基板共に大きい時には高品質な皮膜が形成されるが、アルミと銅のような波長によって吸収率が異なる材料の皮膜を形成することは難しかった。そこで、本年は、マルチビーム式LMD法におけるレーザに、波長975nmの近赤外線半導体レーザと波長450nmの青色半導体レーザをそれぞれ用いた2波長複合マルチビーム式クラッディングヘッドの開発に取り組んだ。近赤外線半導体レーザには出力50Wのレーザを4台、青色半導体レーザには、出力100Wのレーザ2台をそれぞれ加工ヘッドに組み込み、集光レンズには、ブロードバンドな無反射コーティング膜を施した集光レンズを配置したマルチカラーレーザクラッディングヘッドを開発した。開発した加工ヘッドから出力される青色半導体レーザのビームプロファイルはトップハット形状で, 半値全幅で550 μmφ、近赤外線半導体レーザ半値全幅で530 μmとなった
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題では、青半導体レーザと近赤外半導体レーザの波長の異なるレーザを組み合わせた2波長複合レーザクラッディング加工ヘッドを開発し、材料に適したレーザ波長を選択可能な技術を構築する。今年度は、波長975nmの近赤外線半導体レーザと波長450nmの青色半導体レーザを組み込んだ2波長複合レーザクラッディング加工ヘッドの試作を行った。開発した加工ヘッドの評価として、ステンレス基板上への銅皮膜の形成、ならびに超硬合金であるWC-Co合金皮膜を形成した。銅皮膜形成試験においては、大面積にコーティングするためにライン&スペースによる照射パターンを採用してステンレス基板上に面状にコーティングを試みた。その結果、1ラインではSUS304と銅の異種材料接合領域だけであったが、2ラインになると皮膜の一部が重複し、銅同士の同種材料接合領域が生じた。この同種材料接合領域と異種材料接合領域の比が皮膜品質を決める因子であることを明らかにした。次にWC-Co合金皮膜形成においては、ステンレス基板上にWC-Coを形成すると皮膜体積に対して 4%の空隙が形成されることが課題であった.空隙は応力集中により割れの原因となってしまうため,空隙の低減が求められている.そこで青色半導体レーザによるマルチビームLMD法を用いてステンレス基板上にWC-Co皮膜を形成し,飛行粉末の温度が空隙形成に与える影響を明らかにし、空隙率が0.6%のWC-Co皮膜を形成することが出来た。当該、成果を学術雑誌Journal of Laser Applicationsに投稿し、掲載され、「研究計画が概ね順調に進展している」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、最終年度として開発した2波長複合3Dレーザクラッディング加工ヘッドを用いて純銅の皮膜形成過程の解析を行い、レーザクラッディングメカニズムを明らかにし、レーザ照射時の溶融挙動を解析し、熱歪みや基板成分が皮膜に混入する希釈の発生因子を明らかにし、レーザ波長がクラッディング皮膜に与える影響を明らかにする。特に融点差の大きい材料として、基板にはアルミ合金、粉末には純銅粉末を用いて、アルミ合金上への純銅皮膜形成を試みる。融点差が皮膜品質を低下させることを鑑みて、銅の融点を下げる目的で、亜鉛を添加した銅合金の粉末を用いて皮膜形成についてもトライアルする予定である。これらの金属粉末を粉末供給機に設置し、搬送ガスにArガスを用いてレーザ加工点に粉末を供給する。この時に粉末の粒径に対するレーザスポット内への供給量を計測する。そこに波長450 nmの青色半導体レーザと波長975nmの近赤外線半導体レーザをそれぞれ組み込んだ2波長複合3Dレーザクラッディング加工ヘッドに導光し、任意の出力に設定し、照射する。レーザと粉末供給が同時に行われると、材料粉末が溶融・凝固して基板上に皮膜が形成される。皮膜形成過程には、レーザ照明と高速度ビデオカメラを用いて観察し、形成した皮膜はEDS等を用いて断面観察を行い、膜厚や金属間化合物層の評価を実施する。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)