Project/Area Number |
22K04804
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 27010:Transport phenomena and unit operations-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
石神 徹 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (70595850)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SHIRZADI MOHAMMADREZA 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 特任教授 (40868733)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 畳み込みニューラルネットワーク / 数値シミュレーション / phase field model / エマルション / 画像解析 / 精密ろ過 / 微細構造 |
Outline of Research at the Start |
エマルションの精密ろ過は,膜細孔近傍の油滴の変形や油滴と膜表面間の複数の相互作用が関係する複雑現象である。本研究の目的は,申請者が開発した計算機シミュレーションの手法を用いて細孔内におけるエマルションのろ過挙動を詳細に理解したうえで,ニューラルネットワークを代理モデルに用いて細孔構造最適化を行い,膜性能の飛躍的向上を達成することである。静電相互作用,膜細孔構造といった因子が,細孔近傍におけるエマルションの挙動と膜性能にどのように影響しているのかという学術的な問いを基軸に,計算科学とデータ科学の手法を有機的に組み合わせることにより,膜性能を最大限引き出すための膜設計のフレームワークを確立する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は昨年度に引き続き、深層畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を用いた膜微細構造内部における流体の速度場と圧力場の予測技術の開発を行った。昨年度は2次元かつモデル膜構造を対象に検討していたが、3次元かつ現実系に近い膜微細構造への拡張を試みた。 まず、X線CTにより市販膜の微細構造の画像解析を行い、3次元の膜微細構造を数値的に得た。昨年度開発した数値シミュレーションモデルを用いて、X線CTにより得られた微細構造内部における速度場および圧力場を求めた。CNNにおけるデータベース構築のために、X線CT像から多数の3次元的微細構造を抽出しようとしたものの、データ容量が非常に大きい問題があった。そこで、膜領域から10個のみの微細構造を抽出し、CNNのトレーニングデータには、その2次元断面の速度場と圧力場のデータを用いた。構築したCNNモデルを用いて、速度場と圧力場の予測を行ったところ、入力値として、計算領域に構築した符号付距離関数を用いると、高い精度でデータベース内の膜微細構造の流れ場を予測することができた。しかしながら、この手法を用いても、データベース外のデータの予測精度は比較的低いことがわかった。この問題については、CNNに物理情報を導入するなどして、今後改善を検討する予定である。予測精度が低かったデータベース外の膜微細構造のCNN予測結果を、初期値として使用して流体シミュレーションを行ったところ、一様流を初期値に使用したシミュレーション結果より大幅に計算時間を短縮できることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、画像解析を連携した数値シミュレーションモデルの開発と、それらの数値シミュレーション結果をポスト処理に用いた機械学習により細孔透過現象の予測と細孔形状の最適設計を実施するものである。現在のところ、画像解析を連携した数値シミュレーションモデルならびに畳み込みニューラルネットワークに基づく機械学習モデルの開発をほぼ完了しており、概ね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度までに、現実系に近い形状の細孔内の流れ場を予測できる機械学習モデルの開発を行ったが、一般化性能が少し低いため、物理情報を機械学習モデルに導入により改善を試みる。また、自由表面流れへと拡張を行い、細孔内における分散相の透過挙動の予測を試みる予定である。さらには、遺伝的アルゴリズムなどの最適化ソルバーを連携して、微細構造の最適化を行う予定である。
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