Project/Area Number |
22K05089
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 33020:Synthetic organic chemistry-related
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
森山 克彦 千葉大学, 大学院理学研究院, 准教授 (00509044)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
Keywords | ハロゲン / 酸化反応 / 二重官能基化反応 / ハロゲン化反応 / 極性転換 / 超原子価ヨウ素 / 遠隔位官能基化 / 酸化 / 二重官能基化 / 化学選択性 |
Outline of Research at the Start |
本申請研究は、有機化学の新しい反応様式の一つである有機化合物の二重官能基化反応の開発を遂行する。特に、ハロゲン化合物の酸化を利用したメタルフリーな二重官能基化反応に焦点に置き検討する。具体的には、①超原子価ヨウ素化合物を用いた複素環化合物の二重官能基化反応、②ハロゲン化物イオンの酸化を利用した二重官能基化反応、及び③光学活性有機触媒を用いた立体選択的二重官能基化反応を検討する。この2つの課題を系統立てて成し遂げることにより、新しい官能基導入法の確立を目指す。さらに、①及び②の知見を不斉有機触媒反応と融合させることで、立体選択的に官能基化された有機化合物の創製を目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、ハロゲンの酸化を基盤とする二重官能基化反応の開発として、超原子価ヨウ素化合物を用いた2-アルキルインドール誘導体の遠隔位ヨードエステル化反応及びハロゲン化物イオンの酸化を利用した不飽和N-メトキシベンジルスルホンアミドの脱芳香族型ハロ環化反応を検討した。超原子価ヨウ素化合物を用いた2-アルキルインドール誘導体の遠隔位ヨードエステル化反応については、前年度見出した条件を用いて、2-メチルインドール誘導体をジアセトキシヨードメシチレン及びトリフルオロ酢酸と反応させ、続いて1,3-ジヨード-5,5-ジメチルヒダントイン (DIH) を加えたところ、遠隔位ヨードエステル化が進行した。本反応の生成物は、精製過程で不安定であったため、続く脱エステル化を行うことで、目的の2-ヒドロキシメチル-3-ヨードインドール誘導体が良好な収率で得られることがわかった。また、本反応の活性中間体である2-メチルインドリル(フェニル)ヨードニウムトリクロロアセテートを単結晶X線構造解析により、超原子価ヨウ素化合物の特徴であるT字型構造を形成していることが明らかになった。さらに、本二重官能基化の基質適用範囲について、これまでは2-メチルインドール誘導体に限られていたが、種々精査した結果、様々な2-アルキルインドール誘導体に適用できることがわかった。一方、ハロゲン化物イオンの酸化を利用した不飽和N-メトキシベンジルスルホンアミドの脱芳香族型ハロ環化反応については、N-シンナミル-N-メトキシフェニルべンゼンスルホンアミドをヨウ化カリウム及びオキソンと反応させることにより脱芳香族型炭素―炭素結合形成反応によるヨード環化反応が進行することを見出した。さらに、N-アルキニル-N-メトキシフェニルべンゼンスルホンアミド及び臭化カリウムを用いた脱芳香族型ブロモ環化反応にも適用できた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、本研究課題をおおむね順調に進展している。超原子価ヨウ素を用いた遠隔位ヨードエステル化反応において、新たな知見を見出すことができた。また、様々な求核剤や複素環化合物の二重官能基化反応が進行することを見出すことができた。また、反応活性種である2-メチルインドリル(フェニル)ヨードニウムトリクロロアセテートを証明することに成功した。これらの成果は、様々な飽和型二重官能基化への展開の手がかりとなる。さらに、ハロゲン化物イオンの酸化を利用した脱芳香族型ハロ環化反応では、基質やハロゲンの適用範囲を大幅に広げることができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の研究方策については、当初の計画通り、引き続き超原子価ヨウ素化合物及び臭化物イオンの酸化による二重官能基化反応を遂行する。特に、超原子価ヨウ素化合物を用いた二重官能基化反応については、様々な求核剤、求電子剤、及びヘテロ環化合物を利用した二重官能基化反応の開発へと展開する。さらに、これら二重官能基化反応の光学活性不斉触媒を用いたエナンチオ選択的二重官能基化反応を挑戦する。
|
Report
(2 results)
Research Products
(23 results)