Project/Area Number |
22K05091
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 33020:Synthetic organic chemistry-related
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Research Institution | Shimane University (2023) Gifu University (2022) |
Principal Investigator |
崔 允寛 島根大学, 学術研究院機能強化推進学系, 准教授 (60783454)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | カリウムジアニオン / カリウムホモエノラート等価体 / アリルアルコール / ケトン / シリルエノールエーテル / アリルオキシシラン / ホモエノラート / エノラート |
Outline of Research at the Start |
金属ホモエノラートの調製法は限られており、また従来法により調製した金属ホモエノラートは求核性が低いため、有機合成における利用は限られている。これらの問題点を解決するため、入手容易な前駆体であるアリルアルコールから求核性の高いカリウムホモエノラート等価体を調製する新手法の開発を目指して研究を行う。既に予備検討を行っており、アリルアルコールに対しカリウム塩基である(トリメチルシリル)メチルカリウムを作用させると、カリウムホモエノラート等価体が生じることを見出している。様々な求電子剤と反応させることで、従来法では合成が困難なb位に多様な官能基を持つカルボニル化合物およびその誘導体が合成できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
当研究室では近年、単離可能なカリウムカルボアニオンである(トリメチルシリル)メチルカリウム(TMSCH2K)を塩基として用いることで、1-アリールアリルアルコールから、カリウムジアニオンを経由してα,β-二官能基化ケトンが合成できることを報告している。この研究の過程で、TMSCH2Kが1-アリールアリルオキシシランのC1位のプロトンを効果的に脱プロトン化し、シロキシアリルカリウムが生成することを見出した。このような反応は有機リチウムなどの従来の強塩基ではほとんど進行しない。本手法で調製したシロキシアリルカリウムは様々な求電子剤と迅速に反応し、3位が修飾されたシリルエノールエーテルが生成物として得られる。またこの生成物は、フッ素化、アリール化、ヒドロキシ化などの位置特異的反応により、従来法では合成が困難な多様なα,β-二官能基化ケトンに変換することが可能である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目的であったアリルアルコールからカリウムジアニオンを調製し求電子剤と反応させることで、多様な官能基化ケトンを合成する手法の開発にはすでに成功し論文として発表した。また今年度はさらに基質としてアリルアルコールの他にアリルオキシシランを用いることで、新たにシロキシアリルカリウムを調製し、それを求核剤とする反応の開発を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
既にカリウムカルボアニオン存在下、アリルアルコールおよびアリルオキシシランを基質とする変換反応の開発に成功している。よって今年度はさらに他の基質を用いるカリウムカルボアニオン独自の反応を開発する。それにより、リチウムやナトリウム塩基では達成不可能な新規反応を明らかにする予定である。
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