メチシリン耐性黄色ブドウ球菌に対する薬剤耐性改変剤の探索と作用機序研究
Project/Area Number |
22K05359
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 37030:Chemical biology-related
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology (2023) Jikei University School of Medicine (2022) |
Principal Investigator |
奥田 賢一 福岡工業大学, 工学部, 准教授 (70624245)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 / 薬剤耐性 / 抗菌薬 / スクリーニング / ケミカルバイオロジー |
Outline of Research at the Start |
薬剤耐性菌の蔓延は世界的な問題であり、新たな抗菌薬開発への積極的な取り組みが求められている。本研究では、院内感染の主要な原因であるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の薬剤耐性を破綻させる化合物=薬剤耐性改変剤のスクリーニングと作用機序の解明を行う。本研究は、既存の抗菌薬の有効活用や持続可能な抗菌薬開発の実現に向けた新たな研究基盤の形成を目指すものであり、MRSA薬剤耐性機構の包括的理解と薬剤耐性菌の蔓延阻止につながる成果が期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
薬剤耐性菌の蔓延は世界的な問題であり、新たな抗菌薬開発への積極的な取り組みが求められている。本研究では、院内感染の主要な原因であるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の薬剤耐性を破綻させる化合物=薬剤耐性改変剤のスクリーニングと作用機序の解明を行う。これまでに研究代表者らは、特定の遺伝子を欠損させることによりMRSAの薬剤耐性が破綻し、β-ラクタム薬感受性となることを明かにしている。このことから、薬剤耐性を破綻に導く化合物を取得し、β-ラクタム薬と併用することにより、MRSA感染制御が可能になるのではないかと着想した。本研究は、既存の抗菌薬の有効活用や持続可能な抗菌薬開発の実現に向けた新たな研究基盤の形成を指向するものであり、MRSA薬剤耐性機構の包括的理解と薬剤耐性菌の蔓延阻止につながる成果が期待される。 薬剤耐性改変剤の構造活性相関を明らかにするため、構造類縁体の活性評価を実施した。化合物サプライヤーから入手した構造類縁体について活性評価試験を実施した。その結果、20 μMの化合物存在下での試験において、既存の薬剤耐性改変剤よりも高い活性を示す新たなヒット化合物を取得することができた。 次に、前年度までに同定した標的分子を大腸菌内で大量発現させるための発現系構築を行った。発現プラスミドと宿主大腸菌の検討を行い、可溶性画分に推定標的分子を大量発現させることに成功した。また、アフィニティークロマトグラフィーによる標的分子の精製条件を最適化し、ミリグラムオーダーの精製タンパク質を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
構造類縁体の活性評価を実施することで、既存の薬剤耐性改変剤よりも高い活性を示す新たなヒット化合物を取得することができたことは大きな進展であったと考える。これにより、構造活性相関に関する情報を得ることができた。 さらに、標的分子を大腸菌内で大量発現させるための発現系を構築することに成功し、精製条件を最適化することで最終的にはミリグラムオーダーの精製タンパク質を得ることができた。解析に必要な十分量の精製タンパク質を得ることができており、次年度の研究計画において使用する計画である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究が順調に進展していることから、当初の研究計画に沿って推進する。今後は精製した標的分子と薬剤耐性改変剤との分子間相互作用を表面分子プラズモン共鳴法を用いて解析する予定である。また、カイコ感染モデルを用いてin vivoにおける薬剤耐性改変剤の活性評価を行う計画である。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)