酵母におけるプロテインキナーゼCによるTORC2シグナルの負の制御
Project/Area Number |
22K05559
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 38060:Applied molecular and cellular biology-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
野村 亘 京都大学, 農学研究科, 研究員 (60724292)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | TORC2 / yeast / シグナル伝達 / Pkc1 / edelfosine / eisosome / sphingolipid / PKC |
Outline of Research at the Start |
タンパク質リン酸化酵素であるTOR(target of rapamycin)が形成するTOR複合体2(TORC2)は、細胞増殖に重要なシグナル伝達経路を構成し、酵母から哺乳類に至るまで高度に保存されている。しかしながら、TORC2シグナルの制御機構には未だ不明な部分が多い。本研究は、酵母のプロテインキナーゼCであるPkc1がTORC2シグナルを負に制御するという知見を端緒として、生化学ならびに分子細胞生物学的解析によりTORC2シグナルの新規な制御機構、およびこの制御機構が細胞機能に及ぼす影響について明らかにすることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
酵母から哺乳類に至る真核生物に広く保存されたSer/ThrキナーゼであるTOR(target of rapamycin)は、異なる2つの複合体であるTOR複合体1(TORC1)およびTOR複合体2(TORC2)を形成することで細胞増殖などに関わる機能を発揮する。出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeのTORC2は、Ypk1およびYpk2を基質とするTORC2-Ypk1/2シグナルを形成することで、スフィンゴ脂質生合成の調節に関与する。TORC2-Ypk1/2シグナルは細胞膜ストレスにより活性化するが、昨年度までに我々は、細胞壁ストレスに応答するシグナル伝達経路であるCWI経路を構成するPkc1の活性化により、TORC2-Ypk1/2シグナルの活性化が抑制されることを見出した。細胞膜ストレスによるTORC2-Ypk1/2シグナルの活性化機構において、eisosomeと呼ばれる細胞膜の陥入構造体が関与すること、ならびに脂質結合能をもちeisosomeに局在するSlm1/2が、TORC2によるYpk1/2のリン酸化に必要であり、細胞膜ストレス時にeisosomeから遊離することが指摘されている。また、その一方で細胞膜ストレスは、eisosome disassemblyを引き起こすことが報告されている。そこで本年度は、Pkc1によるTORC2-Ypk1/2シグナルの負の制御機構についてeisosomeに着目して解析を行った。その結果、Pkc1の活性化は細胞膜ストレスによるeisosome disassemblyを抑制するとともに、Slm1のeisosomeからの遊離も阻害することを見出した。さらに、eisosome形成が不全となる変異株において、Pkc1の活性化によるTORC2-Ypk1/2シグナルの阻害作用は著しく低下した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究目的の一つであるPkc1の活性化によるTORC2-Ypk1/2シグナルの負の制御機構の作用機序として、eisosome dissassemblyの阻害作用が関与する可能性を見出すことに成功したため。
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Strategy for Future Research Activity |
Pkc1はCWI経路の主要な構成成分である。そこで、CWI経路の活性化によってもeisosomeが関与するTORC2-Ypk1/2シグナルの負の制御機構が誘導されるかどうかについて検証し、細胞壁ストレス応答との関連性についての検討を行う。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)