Project/Area Number |
22K05766
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 40020:Wood science-related
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
杉元 宏行 愛媛大学, 農学研究科, 准教授 (70425742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉森 正敏 愛媛大学, 農学研究科, 教授 (20196760)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 木材 / 可視光反射率 / 可視光透過率 / 光劣化 / 褪色 |
Outline of Research at the Start |
木材の色は、種々の要因によって変化することが知られており、それは製品設計にとって致命的な問題となっている。木材の意匠面への用途拡大に伴い、変色メカニズムの解明と予測、それに基づく変色防止技術開発への要望は高まってきている。そこで、本研究では、照射光による浸透深さごとの木材の成分変化が及ぼす、木材の光反射特性とその波長依存性(=色)に与える影響 について解明することを目的とし、成分変化に加えて、木材組織構造に基づく材内の反射の影響も考慮した光路モデルを作成し、光照射が分光反射率に与える影響について検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、照射光による浸透深さごとの木材の成分変化が及ぼす、木材の光反射特性とその波長依存性に与える影響の解明にある。そこで、初年度となる当該年度の計画として、木材を構成する成分が木材の可視光反射・透過に与える影響について、まずは抽出成分の影響についての検討を行った。得られた結果は下記のとおりであった。透過率は、厚いサンプルほど、抽出処理によって低下した。特に、700 nm付近の透過率の特異的な低下が抽出処理によって見られた。この低下は、 冷水抽出の後に行なった温水抽出処理のサンプルにも確認できたが、その低下の程度は冷水抽出のそれよりも小さかった。反射率に関しては、木口も板目もほぼ全てのサンプルで抽出によって低下した。その低下は 400nm 以上のほとんどの測定波長で確認できた。種々の乾燥条件を施したスギ正角材の精密測色を行なった既往の研究より、その際に、強い乾燥強度の試料は、暗くなる類似の結果が示されており、本結果も妥当と考えられる。抽出によって透過率も反射率も低下することから、抽出によって光が前方にも後方にも進まない、 すなわち、吸収項が増加した事になり、単純に抽出成分の光吸収に帰属できないことが示された。さ らに、反射率においても、700 nm付近において低下が見られた。この低下についてさらに検討するために、分光測定後のサンプルにさらに追加の冷・温水抽出を行ったものに対して分光測定を行なったが、この特異的な低下は消失した。単に抽出成分が抜けることによるものではない別の理由と考えられるが、更なる検討が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
抽出処理により、予想外の可視光スペクトルの変化が見られたため、その帰属の解析のための検討を追加で行なっているものの、おおむね順調に進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
学術研究であるため、予測し得ない結果が出ることは当然であるが、引き続き計画通り進めるとともに、それら予想外の結果にも対処していく。
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