車軸藻類クレブソルミディウムを用いた、植物の乾燥ストレス情報伝達経路の起源の解明
Project/Area Number |
22K06354
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 45030:Biodiversity and systematics-related
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
堀 孝一 東京工業大学, 生命理工学院, 助教 (70453967)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 乾燥応答 / ストレプト藻類 / クレブソルミディウム / 陸上進出 / AREB / ABI5 / ABI3 / 植物進化 / 藻類 / 車軸藻類 |
Outline of Research at the Start |
植物が陸上に進出し、乾燥環境を乗り越えて繁栄したことは、地球環境や生命に大きな転換をもたらしたと考えられる。申請者は植物の陸上化要因の解明を目指し、陸上植物に近縁の車軸藻類の一つクレブソルミディウムにおいてアブシシン酸は乾燥応答を誘導しないが、陸上植物と同様にbZIP型転写因子AREBが乾燥・沈水・活性酸素への応答に関与する事を示した。本研究では陸上植物の乾燥応答機構の成り立ちを議論するために、クレブソルミディウムAREB制御因子の同定を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者は植物が陸上に進出した要因を明らかにするために、陸上植物の側系統群に属するストレプト藻類クレブソルミディウムのゲノム解析に基づき、陸上環境への適応機構の進化過程を明らかにしてきた。その中で陸上植物においてアブシジン酸シグナル伝達経路であり乾燥応答に関与するbZIP型転写因子AREB2がクレブソルミディウムにも存在し、乾燥応答に関与していることを明らかにした。本研究は陸上植物の乾燥およびABAシグナル伝達機構の成立過程を明らかにするために、クレブソルミディウムにおける乾燥情報伝達機構を明らかにすることを目指す 本年度、乾燥条件のトランスクリプトーム情報に当研究室が持つ他の条件におけるトランスクリプトーム情報を含めて再解析を行った結果、乾燥応答遺伝子とオーキシン応答遺伝子の約半数が共通している事を明らかにした。さらにシスエレメント解析を行った結果、オーキシン初期応答遺伝子にもAREBの結合が期待されるシスエレメントであるABREモチーフが有意に濃縮されていることが示された。そこで、過去の研究で明らかにしていたオーキシン初期応答遺伝子のプロモーターに対して、AREBが転写を活性化するか、ベンサミアナタバコを用いたレポーターアッセイによりに解析を行った。その結果、乾燥応答にはAREB2のみが関与するが、オーキシン初期応答遺伝子はAREB1/2の双方によって転写が活性化されることが期待された。したがってAREB2は乾燥応答だけではなく、オーキシン初期応答にも関与し、AREB2は複数の情報伝達機構の集約点として機能している可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度は所属研究室の移動により、研究環境の大幅な変更があり、研究環境の立ち上げに大きく時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度より別途研究費にて雇用される非常勤職員としての勤務になるため、本研究のエフォートを下げざるを得ないが、研究環境の立ち上げを急ぎ、効率的に本研究の目標達成を目指す。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)