意欲行動に関わる視床神経回路素子の構造と機能の解明
Project/Area Number |
22K06452
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 46010:Neuroscience-general-related
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
宮坂 信彦 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, ユニットリーダー (70332335)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 脳 / 神経回路 / 視床 / 行動 / ゼブラフィッシュ / 学習 / 記憶 / モチベーション / 匂い / 連合学習 / 新奇環境 |
Outline of Research at the Start |
動物は生きるために索餌・摂食し、外敵から身を守り、さらに種の保存のために子孫を残す。このような動物の基本的な行動にも、根源的な意志の力である意欲が重要な役割を果たしている。熱帯魚ゼブラフィッシュの腹内側視床において、神経ペプチドcrhを発現する特定のニューロン集団が意欲行動とリンクして活性化することを見いだしている。本研究では、腹内側視床crhニューロンの分子発現プロファイルおよび解剖学的神経接続を明らかにする。また、遺伝子工学的手法による機能の操作から、意欲行動に果たす役割を明らかにする。さらに、得られた結果を他の動物種の知見と比較し、意欲創出の共通原理の解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
動物の生存や種の維持にとって欠くことのできない摂食、危険回避、繁殖などの行動には、根源的な意志の力である「意欲」が重要な役割を果たしている。熱帯魚ゼブラフィッシュを用いた匂いと餌報酬の連合学習実験や新規環境への暴露実験から、ゼブラフィッシュ脳の腹内側視床において、神経ペプチドcrh(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン)を発現する特定のニューロン集団が意欲行動とリンクして活性化することを見いだしている。このことは、腹内側視床crhニューロンが覚醒、好奇心、注意、予期などの意欲的な脳の状態と関連することを示唆している。ゼブラフィッシュの腹内側視床は哺乳動物の相同領域が知られておらず、他の魚種においてもほとんど解析されていない未知の脳部位である。腹内側視床crhニューロンが構成する神経回路の構造を明らかにするために、Cre/loxPシステムを用いた交差遺伝学により特異的な回路の可視化ができるトランスジェニック系統を樹立した。蛍光タンパク質の種類を赤色から緑色に変換することで、腹内側視床のcrhニューロンを視索前野や視床下部のcrhニューロンと区別して標識して、神経線維(軸索)の走行パターンを免疫組織化学により解析した。腹内側視床は間脳の視床領域の最前部に位置し、前方の終脳に隣接している。腹内側視床に存在するcrhニューロンの細胞体から軸索を追跡すると、脳の後方へは伸張せず、前方の終脳に侵入して、外套下部(subpallium)の複数の領域に到達していることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究代表者の所属および職位が変更となり、本課題に充てられるエフォートが想定より減少したため。
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Strategy for Future Research Activity |
Cre/loxPシステムによる交差遺伝学的手法により、細胞タイプ特異的な遺伝子操作が可能となり、腹内側視床crhニューロンの解剖学的な解析を進めている。今後は同様のシステムを用いて回路の機能解析に必要なトランスジェニック系統を樹立し、意欲行動における腹内側視床crhニューロンの機能の解析に着手する。ただし、昨年度の研究代表者の所属・職位の変更により、本研究課題に充てられる時間が当初計画よりさらに減少するため、次年度は機能解析ツールの作製を進めつつ、これまでの解剖学的解析の結果をまとめることに重点を置く。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)