熱ストレスによるがん悪性化シグナル活性化とその阻害効果
Project/Area Number |
22K06621
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47030:Pharmaceutical hygiene and biochemistry-related
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
齊藤 洋平 京都薬科大学, 薬学部, 助教 (90411032)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | がん / 熱ストレス / 多核化 / 熱ショックタンパク質 / HIF / VEGF |
Outline of Research at the Start |
これまでに、発熱や炎症時など身近に起こる熱ストレスが、炎症や低酸素シグナル経路で働く転写因子を活性化することを見出している。これらシグナル経路の活性化は、がん細胞の転移浸潤などがん悪性化につながることが知られているが、熱ストレスとがん悪性化との関連は不明である。そこで本研究では、熱ストレスによるがん悪性化シグナル活性化と、その阻害効果を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、がん悪性化に及ぼす熱ストレスの影響について検証し、それを抑制する方法を開発することを目的とする。前年度まで、低酸素誘導因子HIF1や血管新生因子VEGFの熱ストレス時の発現増加に着目して検討を行ってきたが、本年度は熱ストレスが細胞分裂に及ぼす影響として温度依存的な分裂進行異常や多核化に焦点を当てることで、以下の研究成果を得た。(1) タンパク質凝集アッセイによる検討結果から、分裂期チェックポイント複合体 (MCC) の熱変性の程度は低く、その働きは維持されていると考えられた。(2) 熱ストレスによる分裂進行異常は、細胞を前加温すると抑制されたことから、保護メカニズムとして熱ショックタンパク質の関与が示唆された。(3) 分裂期において、熱ショックタンパク質の1つであるHsp105はMCCと相互作用する。分裂期Hsp105の多くはリン酸化状態にあることを見出した。前年度の成果と (1) と (2) の成果をもとに論文としてまとめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
熱ストレスが多核細胞形成に寄与することを明らかにし、原著論文として受理された。
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Strategy for Future Research Activity |
熱ストレスが分裂異常を介して多核細胞形成を引き起こすことに着目し、熱ストレスがタンパク質変性を引き起こす際の標的タンパク質を同定し、熱ショックタンパク質による保護作用を明らかにする。保護メカニズムの1つとして、Hsp105のリン酸化に着目し、その関与について検討する。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)