組織特異的ノックアウト手法を用いた骨格筋ジャンクトフィリンのサブタイプ別機能解析
Project/Area Number |
22K06828
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 48020:Physiology-related
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
中田 勉 信州大学, 学術研究院総合人間科学系, 准教授 (70452141)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 骨格筋 / ジャンクトフィリン / 興奮収縮連関 / カルシウムチャネル / 結合膜構造 / T管 / L型カルシウムチャネル |
Outline of Research at the Start |
本研究では、骨格筋の興奮収縮連関におけるジャンクトフィリン(JP)1とJP2の生理学的役割をサブタイプ別に明らかにする。骨格筋には、形質膜と筋小胞体膜が近接する「結合膜」と呼ばれる部位が存在し、これは筋を正常に収縮させるために必須の構造である。JPはこの構造を維持する分子であり、成熟骨格筋にはJP1とJP2の二つのサブタイプが発現している。しかし、その機能的差異は明らかになっていない。本研究では、新たな遺伝子ノックアウト手法およびインタラクトーム解析によって、サブタイプ特異的にJPの役割を明らかにする。本研究により、骨格筋の興奮収縮連関の分子基盤を理解する上で重要な知見が得られる。
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Outline of Annual Research Achievements |
骨格筋の興奮収縮連関は、細胞膜上のL型Ca2+チャネルと、筋小胞体膜上のリアノジン受容体が協調することで引き起こされる。L型Ca2+チャネルとリアノジン受容体が共局在することは,電気信号をカルシウム信号に変換するために必須であり、その異常は致死的である。これらの分子が近接する「場」を結合膜と呼び、ジャンクトフィリン(JP)はこの構造を維持する分子である。成熟した骨格筋にはJP1およびJP2の二つのサブタイプが発現しているが、これらの機能的差異の詳細は明らかになっていない。そこで、骨格筋の興奮収縮連関におけるJP1とJP2の生理学的役割を、サブタイプ別に明らかにすることを目的に研究を行った。 今年度はCASAAV法によるJP1とJP2のサブタイプ別ノックアウトの条件検討を行なった。本法はFlox-Cas9-GFPマウスとgRNAをコードしたアデノ随伴ウイルス(AAV)を用いて、特定細胞種の目的遺伝子を欠損させる手法である。昨年度の実験条件ではノックアウト効率が不十分だったことから、今年度はAAVの投与量およびgRNA配列について検討を行なった。今回、AAVの投与量を5倍量まで増加させたもの、gRNAの配列を3種類ずつ試行し、ウェスタンブロッティングを行なった。しかしどの条件も目的遺伝子の発現に有意な減少は認められなかった。 これまでの実験では成獣マウスを用いてきたが、若齢の方が遺伝子欠損効率が高いことが報告されていることから、今後は若齢マウスでの検討を行う。また、標的遺伝子特異的shRNAを用いたノックダウンについても検討を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度中にJP1およびJP2の組織特異的ノックダウンを達成する予定であったが、十分な効果が得られなかったため、表現型の解析に進めておらず、進捗が予定よりやや遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
高い遺伝子欠損効率を達成するため、より若齢マウスでの検討を行い、これが達成され次第、生理学的、分子生物学的解析を進める。また、これが困難だった場合、shRNAを用いたノックダウンについても検討を行う。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)