Project/Area Number |
22K07256
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 50020:Tumor diagnostics and therapeutics-related
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
名取 穣 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (90835662)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 免疫関連有害事象 / irAE / HLA / バイオマーカー / 免疫チェックポイント阻害薬 / 予測マーカー |
Outline of Research at the Start |
免疫チェックポイント阻害薬による癌免疫療法では、免疫関連有害事象(immune-related adverse event:irAE)が生じる場合がある。近年、irAEを発症した患者が特定のヒト白血球抗原(human leukocyte antigen:HLA)の遺伝子(アレル)を持つ傾向があることが知られてきた。本研究の目的は、irAEの発症率と特定のHLAアレル型との関係性を証明し、irAEの発症を予測するマーカーを確立することである。irAEの発症が予測できれば、より安全な免疫チェックポイント阻害薬の使用が可能となる。
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Outline of Annual Research Achievements |
ヒト白血球抗原(HLA)は癌治療に用いられる免疫チェックポイント阻害薬によって生じる免疫関連有害事象(irAE)の発症に関与している可能性がある。irAEは癌治療継続の可否に関わるため見落とすことのできない有害事象である。したがって個々人が固有に持つHLA遺伝子型がirAE発症を予測するバイオマーカーになり得ると考え、統計学的に関連性を調べる。加えてirAEを発症させる分子的なメカニズムに関してもHLAの関わりを探索する。 初めに、症例対照研究として自施設の免疫チェックポイント阻害薬を投与された癌患者を対象とした。研究同意を取得し、irAEを生じた患者を発症群、irAEを生じなかった患者をコントロール群とした。発症率が高い甲状腺irAE(免疫チェックポイント阻害薬を投与した約10%が発症)を中心に血液検体を収集した。並行してコントロール群の血液検体も収集した。両群あわせて71例について、次世代シーケンサーを用いてHLA遺伝子の同定をおこなった。 甲状腺irAE群20例とコントロール群51例が持つHLA遺伝子型の頻度を比較したところ、3つの遺伝子型について統計学的な有意差を認めた。したがって、この3つのHLA遺伝子型を持つ癌患者は甲状腺irAEの発症素因を持っている可能性がある。本結果については論文雑誌に投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
自施設の免疫チェックポイント阻害薬を投与された癌患者から研究同意を取得し血液検体を採取した。まずは発症率の高い甲状腺irAE(免疫チェックポイント阻害薬を投与された患者の約10%が発症)を中心に検体を収集した。 71例の血液検体から次世代シーケンサーを用いてHLA遺伝子の同定をおこなった。甲状腺irAE群20例とコントロール群51例が持つHLA遺伝子型の頻度を比較した結果について論文雑誌に投稿中である。 今後は症例数を増やし甲状腺irAEバイオマーカーとしての精度と確度を増す方向性、または甲状腺以外のirAEを検出するバイオマーカーの探索を検討中である。併せてHLA遺伝子がirAE発症に関わる分子メカニズムに関しても解明をおこなっていく。
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Strategy for Future Research Activity |
症例数を増やし確度と精度を増すことで、甲状腺irAEの発症を事前に予測できるバイオマーカーとしての信頼性を確立する。加えて、甲状腺以外のirAEについても同様に発症予測マーカーが確立できるよう血液検体を収集していく。このような大規模解析を見据え、これまで委託業者でおこなっていたHLAアレルの解析を自施設や協力施設での安価な解析に移行していく予定である。 本研究遂行していく過程で、脳炎・心筋炎・血小板減少などの発症率は低いが重篤で致命的なirAEについてもデータが蓄積してきている。今後も継続的に研究をおこなうことで、これら重篤なirAEに対しても解析が可能な検体数が確保できると考える。これらのirAEに対するバイオマーカーは患者にとって特に有益な成果となり得る。 これらの特定したHLA遺伝子型からirAE発症機序に関わるHLAの分子メカニズムを解明し、根本的なirAEの発症抑制の手がかりを探索する研究につなげていく。
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