腸内細菌叢による大腸癌subtypingとその免疫微小環境のscRNAseq解析
Project/Area Number |
22K07283
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 50020:Tumor diagnostics and therapeutics-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
永吉 絹子 九州大学, 大学病院, 助教 (90761015)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐田 政史 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (10783508)
森山 大樹 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (70586859)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | microbiome / 大腸癌 / CMS分類 / 免疫微小環境 / scRNA-seq / CMS / 腸内細菌叢 / single cell RNA sequence |
Outline of Research at the Start |
大腸がんはマイクロサテライト不安定性の有無や遺伝子変異、体細胞染色体コピー数変化などの分子生物学的特徴からConsensus Molecular Subtypes(CMS) 1~4に分類される。近年、大腸癌において発癌と腸内細菌叢(microbiome)の関連性が報告されるようになったが、これまでmicrobiomeとCMS分類との関連について検討した報告はない。Microbiomeの解析から、便検体を用いた大腸癌のsubtype分類を可能にし、さらにmicrobiomeによってsubtypingされた腫瘍に対応する腫瘍微小環境を単一細胞レベルで検討し、個別化治療法の開発につなげる。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年、大腸癌において発癌と腸内細菌叢(microbiome)の関連性が報告されるようになったが、これまでmicrobiomeとCMS分類との関連について検討した報告はない。特異的なmicrobiomeとCMS分類との相関が示せれば、遺伝子解析などを行わず簡便な便検体の菌叢解析のみで個別化治療選択や個別の予後予測が可能になるかもしれない。さらに、CMS分類と相関する特定のmicrobiomeを同定し、そのmicrobiomeのsubtype別の免疫微小環境の特徴をsingle cell RNA sequence (scRNAseq)を用いて明らかにすることを目的とする。 本年度は、大腸癌患者の術前の便検体を採取し、すでに200例以上の様々なサブタイプの大腸癌患者の便検体を得た。一部は菌叢解析に提出し、サブグループ別に比較し菌叢の違いを検索している。また、大腸癌15例以上、その他消化器癌を含めて100例以上の症例でscRNA-seqを行っており、免疫微小環境を構成する様々な免疫細胞やCAFのheterogeneity、各細胞亜集団の分化の流れや細胞間相互作用などについて解析をすすめている。本年度は、発癌段階によって、CD4+ Tcell、CD8+ T cell、myeloid cell、fibroblastが異なるheterogeneityを示すことを報告した。さらにこれらの違いと菌叢の違いに相関があるかどうかを、今後検討していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は菌叢解析に用いるための便検体採取を順調に行うことができた。さらに一部を菌叢解析に提出し、サブグループごとの比較、CMS分類との相関について検討している。 また、大腸癌のscRNA-seqを行い、すでに大腸癌を含む消化器固形癌100例を超えるライブラリー作成をしている。RパッケージSeuratを用いて、単一細胞由来のRNA発現からその細胞集団の特徴や機能に着目した解析や、分化の方向性を調べる疑似系譜解析、細胞間相互作用の解析などを行っており、微小環境における免疫細胞や線維芽細胞などのはたらきについて明らかにしている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はさらに便検体のサンプル数を増やし、菌叢解析に提出する。サブグループごとの比較、CMS分類との相関についても引き続き調べていく。 また、大腸癌のscRNA-seq解析をすすめ、CMS分類ごとの免疫微小環境の違いについて明らかにする。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)