免疫老化関連細胞による自己免疫性膵炎発症メカニズムの解明と治療候補分子の探索
Project/Area Number |
22K07997
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
大村谷 昌樹 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (60398229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今坂 舞 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (50759553)
西浦 弘志 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (90284760)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 自己免疫性膵炎 / 免疫老化関連T細胞 / オステオポンチン / CD153 / 免疫老化 / T細胞 |
Outline of Research at the Start |
加齢に伴い、個体の免疫機能は外来病原体に対する獲得免疫応答の低下(易感染性)や過剰な炎症反応(慢性炎症)などの特徴的な変化を示し、「免疫老化」と呼ばれている。免疫老化は、ガンを含むさまざまな加齢関連疾患に関与するが、特にT細胞を産生する胸腺の機能は早期に低下(退化萎縮)することから、免疫細胞の全体的な機能劣化はT細胞がもっとも影響すると考えられている。本研究では免疫老化関連T細胞が若齢時より顕著に増加し、膵臓、肝臓、唾液腺などに自己免疫疾患様の病態を自然発症するユニークなマウスモデルをもいて、その病態を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
アポトーシス関連蛋白RPS19に変異型を置換したRPS19 KIマウス(以下KIマウス)は生理的環境下で加齢に伴い唾液腺、膵臓、肝臓に免疫老化関連T細胞(Senescence-associated T細胞; SA-T細胞)が集簇し、実質細胞(腺房細胞、肝細胞)の脱落と線維化を伴いながら、それぞれシェーグレン症候群、自己免疫性膵炎(autoimmune pancreatitis; AIP)様、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)を自然発症する。 これまでの解析からKIマウスでは、週齢がますごとにそれら臓器にCD153陽性のSA-T細胞が集簇し、CD153(+)SA-T細胞を移入することで、KIマウスにおける病態が促進される(野生型マウスでは促進されない)。またCD153(+)SA-T細胞が産生する血中オステオポンチン(OPN)濃度が上昇することを明らかにした。 RNAシークエンス解析からSA-T細胞が(老化した)B細胞を活性化し、自己抗体を産生する過程でGPR-X遺伝子がその活性化に関与していることを明らかにした。GPR-X遺伝子の全身KOマウス(Gpr-X-/-)と条件的KOマウス(cGpr-X)を樹立し、それぞれのマウスとKIマウスを交配し二重変異マウス(KI;Gpr-X-/-、KI;cGpr-X)を樹立した結果、KI;Gpr-X-/-において、病理学的に慢性膵炎の症状が改善し、CD153(+)SA-T細胞の減少と血中OPN濃度の低下を確認した。 同様の結果はKI;cGpr-Xマウスにタモキシフェン誘導性にGpr-Xを欠損しても確認することができた。つまり、SA-T細胞はGPR-Xの活性化を介して唾液腺、膵臓、肝臓にOPNを介して慢性炎症を誘導している可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
遺伝子改変マウスの作製(Gpr-X-/-、cGpr-X)が予定期間で完了し、交配も順調に進んでいるため。 ヒト自己免疫性膵炎では血中IgG4が上昇することが知られているが、マウスではこの測定が困難であり、他のマーカーの検出に時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
①GPR-Xを標的とした治療薬の開発;GPRは7回膜貫通型受容体で、特にGPR-Xはオーファンレセプターとして知られている。長い細胞外領域を持つ接着性GPRファミリーに属しているため、その領域にターゲットを絞り、中和抗体を設計、作製する。細胞内のシグナル伝達系についてはRhoAを指標とし、in vivoに投与する場合は病理、血中OPN濃度を指標とする。 ②マウス自己免疫性膵炎のマーカーの検出;RPS19 KIマウスと野生型マウスの①血液、②膵臓の抽出液、を用いたプロテオーム、メタボローム解析を行い、指標となるタンパク質の抽出を行う。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)