Project/Area Number |
22K08250
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53030:Respiratory medicine-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大河内 眞也 東北大学, 事業支援機構, 准教授 (40375035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒澤 一 東北大学, 事業支援機構, 教授 (60333788)
大石 久 東北大学, 大学病院, 講師 (60451580)
色川 俊也 東北大学, 事業支援機構, 教授 (70375179)
渡邉 龍秋 東北大学, 大学病院, 助教 (70636034)
岡田 克典 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (90323104)
兼平 雅彦 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (90374941)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 加齢肺 / 炎症 / 代謝 / マクロファージ / STC1 / 間質性肺炎 / ミトコンドリア / 翻訳後修飾 / STAT3 / 易炎症性 / 間葉系幹細胞 |
Outline of Research at the Start |
加齢肺の易炎症性は呼吸器診療において重大な問題である。例えばCOVID19では感染に続いて宿主免疫による炎症反応が惹起されるが、高齢者は強い炎症(サイトカインストームまたはサイトカイン放出症候群(CRS))により急性肺障害や呼吸不全を発症しやすい。その他の肺疾患(敗血症、ARDS、間質性肺炎急性増悪等)においても加齢による易炎症性は解決すべき重要な問題である。私たちは本研究を通して、炎症に関連すると考えられているにも関わらず未解明な部分が多い、代謝と翻訳後修飾の観点からの加齢の特徴を検討し、新規治療に結びつけることを企図している。
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Outline of Annual Research Achievements |
加齢肺における慢性炎症の制御が課題である。RNAシーケンスを用いて比較検討したところ加齢肺では炎症因子IL6/JAKs/STAT3軸が亢進していることを見いだした(Am J Transplant 2024)。我々はSTC1(Stanniocalcin-1)の抗炎症作用について研究を行ってきた。我々が報告した作用は、STC1がミトコンドリアに作用し、解糖系、TCA回路、メチオニン、システイン代謝を変容させることである。これらの変容は翻訳後修飾(Epigenetics)や酸化ストレスに関わる。我々は、STC1経気道投与が、肺胞上皮細胞、肺線維芽細胞、肺胞マクロファージの、翻訳後修飾による抗線維化・炎症因子SMAD7発現増加や、酸化・小胞体ストレス軽減に関わることを報告している(AJRCMB 2022, Mol Ther 2015, 2012)。 STC1のマクロファージ抑制能(貪食能、遊走能、分化能等)(Cancer cell 2021)が報告されている。STC1は、M1マクロファージ(炎症促進)、M2マクロファージ(炎症の抑制、創傷治癒)どちらを優勢に抑制するかは解明されていない。M1活性化にはIL6/JAKs/STAT3、M2活性化にはIL4/JAKs/STAT6の亢進が関わる。2022年度は、ブレオマイシン経気道投与モデル(マウス)に対するSTC1経気道投与が、肺組織そして肺マクロファージのIL6/JAKs/STAT3を強力に抑制することを確認した。2023年度は、ブレオマイシン経気道投与モデル(マウス)に対するSTC1経気道投与が、肺組織、肺マクロファージのIL4/JAKs/STAT6に影響しないことを示すデータを得た。これらのデータは、STC1の抗炎症作用がM1マクロファージ抑制主体であることを示唆する。2024年度はこれらの知見を確定させるために追加の実験を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
東北大学の専属産業医と、東北大学病院の呼吸器内科を兼務している。産業医としては、学内のCOVID19感染者の増加、メンタル不調者への対応等の業務負担が増大した。呼吸器内科医としては臨床業務に対する業務負担が増大した。共同研究者が異動になったことも原因である。以上より、研究に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、共同研究者がSTC1遺伝子導入マウスを作成している。そのマウスを用いて、STC1の肺胞マクロファージへの影響をより深く明らかにしていく。
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