The structure and production pathway of skin barrier lipid protein-bound ceramide
Project/Area Number |
22K08372
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53050:Dermatology-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大野 祐介 北海道大学, 薬学研究院, 助教 (50611498)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | セラミド / 結合型セラミド / 皮膚バリア / 質量分析 / 脂質 / スフィンゴ脂質 |
Outline of Research at the Start |
皮膚は生体内外の物質の透過を制限するバリアとして機能し,バリア機能の低下/破綻は感染症や皮膚疾患(アトピー性皮膚炎,魚鱗癬)の原因となる。結合型セラミドは皮膚のバリア機能に必須であるが,結合型セラミドの実際の構造(結合様式,結合タンパク質)や産生経路は未だ明らかにされていない。本研究では,マウス表皮,ヒト角質層および表皮角化細胞を用いた包括的な脂質解析とプロテオミクス解析を組み合わせ,結合型セラミドの構造,産生経路の解明を目的に研究を遂行する。さらに本研究では,結合型セラミドの合成アナログの皮膚バリア機能異常疾患治療への応用の可能性を探る。
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Outline of Annual Research Achievements |
前年度に野生型マウスの表皮を用いた解析においてシステイン結合型エステル化ω水酸化セラミドと予想される分子イオンが検出されたが,この分子イオンは結合型セラミドを産生できないマウスであるCyp4f39ノックアウトマウスの表皮では消失していた。このことから,検出された分子イオンがシステイン結合型エステル化ω水酸化セラミドであることが証明された。 NMR解析により,エポキシエノンセラミドの構造を模した合成アナログがエノン部分のβ炭素を介してシステインのSH基とチオエステル結合することで結合体が形成されることを明らかにした。 合成アナログと求核性側鎖をもつアミノ酸(システイン,セリン,ヒスチジン,アルギニン,リシン)との結合アッセイを行なったところ,システイン以外のアミノ酸はいずれも合成アナログと結合しないことが明らかとなった。 角質層は顆粒層との境界面は中性であり,外側へ向かうにつれ酸性になることから,システインとエポキシエノンセラミドとの結合のpH依存性を調べたところ,結合体形成はpH6またはpH7.4では同程度であり,pH4およびpH5では低下することを見出した。このことから,結合型セラミド産生は角質層と顆粒層との境界面で行われることが示唆された。 システインとの結合に重要な官能基を明らかにするため,構造類似体(エポキシエノール,化学合成;ジヒドロキシエノン,エポキシドヒドロラーゼを用いて作製;エノン化合物,市販品)とシステインとの結合性を調べた。その結果,エノン構造をもつ化合物のみがシステインと結合することを見出した。このことから,エポキシエノンセラミドとシステインの構造にはエノン構造が必須であることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
これまで存在が不明であった結合型セラミドであるシステイン結合型エステル化ω水酸化セラミドが実際にマウス表皮に存在することに加え,その構造決定,反応の特徴,特異性を明らかにすることができ,論文(iScience誌)の発表にまで至ることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
従来型の結合型セラミドであるグルタミン酸結合型ω水酸化セラミドは野生型マウスの表皮からは検出されなかったが,今回同定したシステイン結合型エステル化ω水酸化セラミドとは異なるアルカリ感受性の結合型セラミドの存在を示唆するデータが得られていることから,LC-MS/MS解析によりその存在を明らかにし,構造解析を行う。 TGM1 およびSDR9C7の結合型セラミドの産生への寄与度を調べ,結合型セラミドの産生経路を明らかにする。それぞれの遺伝子を単独および二重欠損させたケラチノサイトを作製し,分化誘導後の結合型セラミド量,および中間代謝物量をLC-MS/MS により調べる。 結合型セラミドの標的タンパク質を同定するため,合成アナログを用いた実験を行う。マウス表皮または分化ヒトケラチノサイトより調製した細胞総抽出液と合成アナログを混合し,合成アナログとタンパク質を結合させる。合成アナログと結合したタンパク質のみを精製し,トリプシン処理後,プロテオミクス解析を行う。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Ceramide Analysis in Combination With Genetic Testing May Provide a Precise Diagnosis for Self-Healing Collodion Babies2022
Author(s)
Takeichi Takuya, Ohno Yusuke, Tanahashi Kana, Ito Yasutoshi, Shiraishi Ken, Utsunomiya Ryo, Yoshida Satoshi, Ikeda Kenta, Nomura Hayato, Morizane Shin, Sayama Koji, Ogi Tomoo, Muro Yoshinao, Kihara Akio, Akiyama Masashi
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Journal Title
Journal of Lipid Research
Volume: 63
Issue: 12
Pages: 100308-100308
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] An ERAD‐independent role for rhomboid pseudoprotease Dfm1 in mediating sphingolipid homeostasis2022
Author(s)
Bhaduri Satarupa, Aguayo Analine, Ohno Yusuke, Proietto Marco, Jung Jasmine, Wang Isabel, Kandel Rachel, Singh Narinderbir, Ibrahim Ikran, Fulzele Amit, Bennett Eric J, Kihara Akio, Neal Sonya E
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Journal Title
The EMBO Journal
Volume: 42
Issue: 4
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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