Project/Area Number |
22K08490
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 54010:Hematology and medical oncology-related
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
松村 到 近畿大学, 医学部, 教授 (00294083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 宏和 近畿大学, 医学部, 准教授 (40360846)
口分田 貴裕 近畿大学, 医学部, 講師 (70580603)
森田 泰慶 近畿大学, 医学部, 講師 (80411594)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 慢性骨髄性白血病 / 微小残存病変 / 腫瘍免疫 |
Outline of Research at the Start |
慢性期の慢性骨髄性白血病(CML)の幹細胞はチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)に抵抗性であり、深い寛解例における治療中止の妨げとなる。一方、TKI中止後にRQ-PCR法でBCR-ABL (B/A)が検出されない無再発例においても、DNA PCR法では検出され、これらの症例ではB/A DNAが未分化なCML細胞ではなくB, Tリンパ球に残存していると報告されているが、その由来や臨床的意義については明らかではない。本研究では、TKI投与中あるいは中止後に検出される微小残存B/A mRNAやDNAの由来を解析し、分子病態を明らかにする。また、CML幹細胞が残存している場合には、その特性を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、チロシンキナーゼ(TKI)投与中あるいは中止後の慢性骨髄性白血病(CML)症例に検出される微小残存BCR-ABL mRNAやDNAの由来を解析することで、より適切なモニタリングや治療方針の決定のための分子病態を明らかにする。また、CML幹細胞が残存している場合には、その特性を明らかにし、新たな治療法の開発につなげることを目的としている。 まず、本年度は初発時およびABL-TKI投与3, 6, 12, 24ヶ月後の患者骨髄における、申請者らが同定したCML幹細胞集団(CD34+38-120a+225+細胞, LSC)の割合を算出し、TKI別にその変化を解析した。TKIの種類に関わらず、LSCの割合はBCR-ABL mRNAの発現変化と同様に、TKI投与3ヶ月後までの急速な減少、以降の緩徐な減少の2相に別れた。第二世代TKIであるdasatinib, nilotinib, bostinib投与例では、第一世代TKIであるimatinib投与例と比較して、1相においてよりLSCの割合が低下し、2相の減少もより顕著であった。一部には1相の減少後、ほぼ一定の割合を推移する症例も存在した。LSC, HSCにおける抗腫瘍免疫に関わる免疫チェックポイント分子の発現を網羅的に比較した結果、CD274 (PDL1)の他, CD155 (TIGIT), CD270 (TNFSFR14), GAL9等の抗腫瘍免疫の抑制性分子の発現が、HSCと比較してLSCにおいて有意に高いことを見出した。さらにそれぞれ初発時よりもTKI投与中により強く発現を認めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、生体内に残存するCML幹細胞のTKI投与中の割合の変化について、また抗腫瘍免疫回避機構について、CML幹細胞集団に発現する免疫チェックポイント分子の発現解析を行なった。その結果、LSC割合の減衰はTKIの世代により差はあるもののいずれも2相性であること、一部の症例では一定の割合で減少することなく推移することが明らかとなった。さらに、LSCに発現する免疫チェックポイント分子は、TKI投与により発現が上昇しており、TKI投与中の生体内での維持に強く関わっている可能性が示唆された。我々の研究を通して、抗腫瘍免疫を標的としたCMLに対する治療戦略として、TKIと複数の免疫チェックポイント分子に対する阻害薬の有用性、さらに免疫チェックポイント分子の発現制御機構の解明の重要性が示唆されたことから、ほぼ当初の目標通りに研究を遂行できていると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、TKI投与後残存しているLSCを用いてRNAシーケンスを実施しており、正常造血幹細胞(CD34+38-120a-225-細胞)と比較することでその特性につき解析する。さらに令和5年度は、TKI投与中あるいは中止後のCML症例に検出される微小残存BCR-ABL mRNAやDNAがCML幹細胞に由来するものか、寿命の長いBリンパ球やTリンパ球に発現するものかを明らかにする。さらに、CML幹細胞におけるCD120a/NF-κB経路の役割、免疫チェックポイント分子の発現制御機構、IDO1の発現変化についての解析も行い、抗腫瘍免疫を介したCML幹細胞を駆逐するための新規治療法の開発を目指す。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Decision Analysis for Unrelated Bone Marrow Transplantation or Immediate Cord Blood Transplantation for Patients with Philadelphia Chromosome-Negative Acute Lymphoblastic Leukemia in First Complete Remission2022
Author(s)
Kako S, Hayakawa F, Miyamura K, Tanaka J, Imai K, Kanda J, Morishima S, Uchida N, Doki N, Ikegame K, Ozawa Y, Takada S, Usui N, Ohtake S, Kiyoi H, Matsumura I, Miyazaki Y, Ichinohe T, Fukuda T, Atsuta Y, Kanda Y.
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Journal Title
Transplantation and Cellular Therapy
Volume: 28
Issue: 3
Pages: 161.e1-161.e10
DOI
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Peer Reviewed
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