Project/Area Number |
22K08665
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 54040:Metabolism and endocrinology-related
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
野々垣 勝則 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (60370988)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
|
Keywords | ホエイプロテイン / 大豆由来プロテイン / 乳清蛋白質 / 胆汁酸 / セロトニン / FGF15 / FGF21 / 摂食シグナル / β-コングリシニン / TGR5 / 胆汁酸トランスポーター / 胆汁酸受容体 |
Outline of Research at the Start |
慢性代謝疾患を予防する食品成分としてタンパク質の働きに着目し、本研究ではマウスに乳清タンパク質ホエイプロテインと大豆由来タンパク質β-コングリシニンをそれぞれ食事に加え摂取させた際の腸・肝・脳における応答機構と代謝制御について、摂食シグナルとされている胆汁酸に焦点を当て明らかにし、更に、前記生体応答におけるセロトニンの役割について明らかにする。本研究の成果により、摂食シグナルと代謝制御における新たな調節系が解明される。
|
Outline of Annual Research Achievements |
慢性代謝疾患を予防する食品成分としてタンパク質の働きに着目し、本研究ではマウスに乳清タンパク質ホエイプロテインと大豆由来タンパク質β-コングリシニンをそれぞれ食事に加え摂取させた際の腸・肝・脳における応答機構と代謝制御について、摂食シグナルとされている胆汁酸に焦点を当て明らかにし、更に、前記生体応答におけるセロトニンの役割について明らかにすることを研究目的としてマウスを用いた実験を行った。 ①ホエイプロテイン又はβコングリシニン摂取に対する腸内応答機構の解明:小腸で胆汁酸結合蛋白FXR-FGF15の遺伝子発現と血中FGF15濃度、小腸で胆汁酸結合蛋白TGR5-GLP-1の遺伝子発現と血中インスリン濃度、小腸におけるセロトニン合成酵素TPH1遺伝子発現と血中セロトニン濃度を同定した結果、両タンパク質は反対の作用を呈した。 ②ホエイプロテイン又はβコングリシニン摂取に対する肝内応答機構の解明:肝臓で胆汁酸合成系を促すFXR,SHP,CYP7A1等の遺伝子発現、肝臓で糖新生系を促すG6Pase, PEPCK, PGC1α等の遺伝子発現、肝臓内セロトニン受容体の遺伝子発現の変化と新たな受容体機能の探究、肝臓における胆汁酸代謝(1次胆汁酸)の分析等を行った結果、両タンパク質は反対の作用を呈した。 ③ホエイプロテイン又はβコングリシニンの摂取に対する脳内応答機構の解明:前記両タンパク質の経口摂取は共に食欲抑制と体重減少作用を呈した。視床下部の食欲調節関与ペプチドの遺伝子発現をqRT-PCRで同定した結果、両タンパク質は、同様の前記遺伝子発現の変化を呈した。 以上のことより、摂食シグナル伝達に関して、前記2種の蛋白質は体内で腸管ー肝臓へは反対の作用を呈するが、脳への作用は同様であることが示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
乳清蛋白質ホエイプロテインと大豆由来蛋白質βコングリシニンの腸由来セロトニン分泌、肝臓での胆汁酸合成、分泌、輸送に関わる分子制御機構が解明され、脳内における作用も明らかになりつつあるため。
|
Strategy for Future Research Activity |
昨年度までの研究結果を基に追加・補足実験を行い追加の論文報告を適宜、図り、研究成果のまとめを行う。
|