Project/Area Number |
22K08737
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55010:General surgery and pediatric surgery-related
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
関島 光裕 鹿児島大学, 先端科学研究推進センター, 協力研究者 (20568589)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐原 寿史 鹿児島大学, 総合科学域共同学系, 准教授 (90452333)
奥見 雅由 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60512978)
岩永 健裕 東京医科歯科大学, 統合研究機構, 助教 (40518916)
有吉 勇一 鹿児島大学, 先端科学研究推進センター, 学外協力研究者 (10643520)
竹内 和博 鹿児島大学, 先端科学研究推進センター, 特任助教 (50648772)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 移植・再生医療 / 腎移植 / 3次リンパ組織 / 慢性移植腎障害 / ミニブタ |
Outline of Research at the Start |
慢性期に生ずる移植腎障害を制御することは世界的に重要な課題である。本研究は、移植臓器内の3次リンパ組織(tertiary lymphoid structure: TLS)が慢性移植腎障害の進展に重要な役割を果たすという考えのもと、主要組織適合性抗原(major histocompatibility complex: MHC)確立クラウン系ミニブタを用いた大動物実験によって、腎臓固有因子(臓器の加齢や内因性の自然免疫応答)や、移植腎臓を取り巻く環境因子(宿主加齢、移植手術関連因子、アロ抗原応答、免疫抑制剤)がTLS形成に及ぼす影響と、慢性移植腎障害進展の関連性を解明と新たな治療法の開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
慢性期移植腎障害の制御は世界的に重要な課題である。3次リンパ組織TLSは自己免疫やアレルギーなどの慢性炎症や癌病巣に出現するが、本研究では、移植臓器内TLSが慢性移植腎障害の進展に重要な役割を果たすという考えのもと、主要組織適合性抗原MHC確立クラウン系ミニブタを用いた大動物実験によって、腎臓固有因子(臓器の加齢や内因性の自然免疫応答)や、移植腎臓を取り巻く環境因子(宿主加齢、移植手術関連因子、アロ抗原応答、免疫抑制剤)がTLS形成に及ぼす影響と、慢性移植腎障害進展の関連性を解明と新たな治療法の開発を目指す。 令和5年度は腎臓固有+環境因子(加齢・自然免疫応答)が、TLS誘導や腎機能に関与するかを評価するため、これまで実施した腎虚血再灌流障害モデルの病理学的解析を進め、個体の年齢因子とTLS形成との関連性を評価した(目的1)。この結果、5歳程度までのブタを用いた検討では十分なTLS形成を認めなかったため、TLS形成には年齢因子だけでなく、移植手術を含めた環境因子の関与が重要であると判断した。この結果を受け、温虚血ドナー腎をMHC適合間で移植するモデルによって、ドナー/レシピエントの加齢、温/冷虚血、リンパ管阻害/新生とTLS誘導性、慢性期腎障害(線維化病変)の関連性を評価する実験へ進んだ(目的2)。令和5年度は評価モデル構築のため、温虚血2時間に冷保存を設けた実験あるいは冷保存5時間のみを設けた検討を行った。その結果、前者は急性期の腎障害が非常に強く生じ、不可逆的なダメージを及ぼすため長期評価に適さないこと、後者は50%の確率で移植後腎機能発現の遅延をきたすことが明らかとなった。今後、1時間温虚血後の腎臓を300分間冷却浸漬保存後に移植するモデルを用いて、目的2の解明を進めるとともに、目的3の獲得免疫系の関与が強く働くMHC不適合間腎移植モデルを用いた検討へと進む。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでのところ移植腎臓内でのTLS形成に適したモデルは確立していないものの、TLS形成に必要な因子の探索は実験計画どおりに進んでいる。このため、おおむね順調に進呈しているものと判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度には、令和5年度に実施された実験を基に、加齢ブタ由来の1時間の温虚血を受けたドナー腎を5時間冷保存するモデルと、5時間の冷保存のみを行うモデルの2つを用いて、腎臓をMHC適合間の若年ブタに移植する。これにより、ドナーとレシピエントの加齢、温/冷虚血、リンパ管阻害や新生、そしてTLS誘導性による慢性期腎障害(線維化病変)の関連性を評価することを目的とする(目的2)。さらに、これらの因子に加え、臨床医療に準じた獲得免疫系の関与が強く働くMHC不適合間の腎移植モデルを用いた検討を通じて、TLS形成における重要な因子を解明することを目指す(目的3)。
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