関節リウマチで炎症が起こるのはなぜか?血管内皮に着目した関節内微小環境改善の試み
Project/Area Number |
22K09411
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56020:Orthopedics-related
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
前田 和洋 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (50548849)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 健 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (20398796)
大谷 一博 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (60801298)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 関節リウマチ / 炎症性サイトカイン / 破骨細胞 / 滑膜線維芽細胞 / Wnt |
Outline of Research at the Start |
RAの滑膜線維芽細胞にはWnt5aが高発現している。Wnt5aが活性化するキナーゼは破骨細胞の機能発現に重要であるのみならず、血管内皮細胞に作用し、血管新生を促進することが報告されている。別の報告では、RAにおいて血管内皮細胞は滑膜線維芽細胞に作用し、その形質を調整しているとされる。本研究では、in vitroでWnt5aが活性化するキナーゼが血管内皮細胞において血管新生に関与するかどうかを検討する。さらに、in vivoで本キナーゼ遺伝子欠損マウスを用いRAモデルを作製し、本キナーゼがRAの病態下で血管新生に及ぼす影響、滑膜線維芽細胞の形質に及ぼす影響、さらに炎症に及ぼす影響を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
破骨細胞は骨を吸収する際、細胞骨格の再編成により、アクチンリングと呼ばれる構造が形成される。アクチンリングの形成を阻害すると、前駆細胞から破骨細胞へと分化が進行しても、本来の破骨細胞の機能を発揮できない。これまで、Wnt5aの下流で活性化するキナーゼがアクチンリングの形成に重要であることを報告されている。関節リウマチ(RA)滑膜にはWnt5aが過剰に発現しているとの報告があることから、RAによる骨破壊を抑制する目的で、RAモデルに対し本キナーゼを阻害する実験を行った。阻害剤投与群では、コントロールと比較し、①マイクロCT解析で骨びらんは減少し、②組織切片上で骨関節破壊は抑制され、③骨形態計測では破骨細胞面が減少した。④関節炎スコア、炎症細胞の浸潤、および炎症性サイトカインの発現は両群間に差を認めなかった。この阻害剤の作用機序をさらに解明するために、膝関節を含む脛骨から抽出したRNAを用いRNA-seq解析を行った。その結果、CIA発症で上昇し、阻害剤投与で減少する16遺伝子が抽出された。抽出された遺伝子は、炎症に関連するものはなく、軟骨破壊に関与する遺伝子がいくつか含まれていた。本キナーゼは、RAの病態下で炎症よりも軟骨破壊に寄与する可能性が考えられた。現在、RNA-seq解析で得られたデータをもとにIngenuity Pathway Analysis(IPA)解析を行い、これらの遺伝子の制御機構を解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
線維芽細胞株に炎症性サイトカインを添加することにより上昇する、軟骨破壊に関わる分子が、キナーゼ阻害剤で抑制されるかどうかを検討した。線維芽細胞株に炎症性サイトカインを添加しても、軟骨破壊に関わる分子は上昇しなかった。細胞株を用いin vitroで、RAの関節内の環境を模倣した実験系を構築することは困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
RAモデルを再度作製し、関節より滑膜を分離し、ex vivoの実験で炎症性サイトカイン、本キナーゼ、軟骨破壊因子の関係を解明していきたいと考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)