絨毛性疾患と関連するcircularRNAの同定とその臨床的意義に関する研究
Project/Area Number |
22K09622
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
長谷川 ゆり 長崎大学, 病院(医学系), 准教授 (70627752)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 清徳 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (00363490)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | circularRNA / 全胞状奇胎 / 胎盤特異的circRNA / hsa_circ_0142260 / 絨毛性疾患 / circRNA / 発現 / circular RNA |
Outline of Research at the Start |
絨毛性疾患の鑑別診断や続発症のリスクを推定する新規分子マーカーの同定は、本疾患の分子病態メカニズムの解明ならびに新規治療法の開発に繋がると期待される。近年、胎盤特異的circRNAの存在が報告された。本研究では、以下を検討する。 1)データベース検索による胎盤特異的circRNAの同定 2)絨毛性疾患関連circRNAの同定 3) 絨毛性疾患関連circRNAの治療効果を判定する分子マーカーとしての可能性の検討 4)全胞状奇胎と部分胞状奇胎を鑑別する分子マーカーとしての絨毛性疾患特異的circRNAの可能性の検討 5)絨毛性疾患の病態と関連するトランスクリプトームの全容解明
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Outline of Annual Research Achievements |
胎盤に特異的に発現するcircRNAを抽出するため、データベース(circBase)を検索した。それにより8種類のcircRNAが抽出された。一方、GongらはRNA-seqにより胎盤検体に必ず発現するcircRNAを230種類検出したと報告しており、我々がcircBaseで抽出した8種類のcircRNAとGongらが報告した230種類のcircRNAを比較検討したところ、ただ1つのcircRNAだけが全ての胎盤からのみ発現し、他の臓器からは発現していないことが明らかになった。このcircRNAはhsa_circ_0142260であり、これを胎盤特異的circRNAと仮定した。 各妊娠期の絨毛組織、他のヒト臓器、絨毛を構成する細胞株(すなわち栄養膜細胞/線維芽細胞/血管内皮細胞)、および絨毛性疾患として全胞状奇胎の嚢胞化絨毛組織からRNAを抽出し、PCRを行った。PCRにより、hsa_circ_0142260は絨毛のみに発現し、他のヒト臓器で発現していないことが明らかになった。サンガーシーケンスにより、このPCR産物が5'末端と3'末端が連続した配列を有し、環状構造であることが確認された。妊娠週数が進むにつれて、絨毛におけるhsa_circ_0142260の発現量は増加する傾向にあった。絨毛構成細胞において、hsa_circ_0142260の発現量は栄養膜細胞株で高い傾向にあった。正常妊娠初期の絨毛組織と比べ、全胞状奇胎ではhsa_circ_0142260の発現量が有意に高かった。 これらの結果については令和5年度の日本産科婦人科学会シンポジウム、日本胎盤学会学術集会で発表した。日本胎盤学会では優秀演題賞を獲得した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在検体集積およびデータの解析が終了した。論文作成中であり、進捗状況としては概ね順調に進展している。令和6年度には論文投稿が可能になると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
胎盤特異的circRNAを同定でき、正常妊娠と比較し、全胞状奇胎において胎盤での発現量が有意差をもって高値であることが示された。母体血漿中ではcircRNAの発現は認められず、今後の検討課題であるため、令和6年度はこの点について精査を行う必要がある。また、すでに出ている結果について論文作成を行い、投稿まで行う予定としている。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)
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[Journal Article] Performance evaluation of Espline HTLV-I/II, a newly developed rapid immunochromatographic antibody test for different diagnostic situations2023
Author(s)
Kuramitsu M, Momose H, Uchida Y, Ishitsuka K, Kubota R, Tokunaga M, Utsunomiya A, Umekita K, Hashikura Y, Nosaka K, Koh K-R, Nakamura H, Sagara Y, Sobata R, Satake M, Nagata K, Hasegawa Y, Sasaki D, Hasegawa H, Sato T, Yamano Y, Hiraga K, Tezuka K, Ikebe E, Matsuoka S, Okuma K, Watanabe T, Miura K, Hamaguchi I.
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Journal Title
Microbiology Spectrum
Volume: 11
Issue: 6
Pages: 1-10
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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