Project/Area Number |
22K09659
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56050:Otorhinolaryngology-related
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
小松田 浩樹 旭川医科大学, 医学部, 助教 (10912206)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 頭頸部癌 / PEG10 / 癌免疫 / ペプチドワクチン / 腫瘍免疫 / ペプチド / ワクチン |
Outline of Research at the Start |
Paternally expressed gene 10(PEG10)は胎盤形成に必須の分子であり、胎盤や精巣以外の正常組織では発現していない。一方、肝細胞癌や前立腺癌などの癌細胞で発現が報告されており、癌免疫療法の理想的な標的抗原となる可能性がある。また、癌の増殖・浸潤と胎盤形成には多くの類似点が指摘されており、PEG10の機能解析は癌の進展メカニズムを解明する上で重要である。本研究ではペプチドワクチンを用いた癌免疫療法の可能性を検討し、頭頸部癌におけるPEG10の発現確認と機能的役割を解析することで、今まで明らかとなっていないPEG10を介した癌進展メカニズムの解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
咽頭癌や口腔癌細胞株においてPEG10が発現している事をウエスタンブロットを用いて確認した。また、頭頸部癌患者組織を用いて免疫組織化学染色を行い、PEG10の発現を確認した。病期やウイルス性発癌との相関は認めなかったが、リンパ節転移とPEG10発現に相関を認めた。また、PEG10高発現群は有意に疾患特異的生存率が低い事を発見した。以上からPEG10は頭頸部癌の免疫療法の標的となり得ると考えられる。 次に、PEG10アミノ酸配列からMHCクラスⅡ分子に結合可能なエピトープをアルゴリズム解析を用いて同定し、ペプチドを合成した。このペプチドで刺激を行う事により健常人末梢血単核球からPEG10ペプチド特異的なCD4陽性T細胞を樹立した。樹立したT細胞はMHC拘束的にPEG10陽性頭頸部癌細胞株を認識しインターフェロンを産生する事を確認した。樹立したT細胞は腫瘍を直接認識し障害活性を持つ事も発見した。 siRNAやCRISPR-Cas9を用いたPEG10のノックダウン・ノックアウト細胞株を現在作成しており、PEG10の発現低下による細胞株の増殖・浸潤・遊走能の評価を今後行っていく予定である。また、ノックアウト細胞株を樹立し免疫不全マウスを用いた異種移植モデルでもPEG10の増殖能について評価を行っていく。 以上のように、研究実施計画と比較しより早いペースで研究計画を完了している。遺伝子発現の網羅的な解析などを追加し質の高い研究となるよう今後も計画に改良を加えていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究計画を同時並行で進めているため
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Strategy for Future Research Activity |
siRNAやCRISPR-Cas9を用いたPEG10のノックダウン・ノックアウト細胞株を現在作成しており、PEG10の発現低下による細胞株の増殖・浸潤・遊走能の評価を今後行っていく予定である。また、ノックアウト細胞株を樹立し免疫不全マウスを用いた異種移植モデルでもPEG10の増殖能について評価を行っていく。 遺伝子発現の網羅的な解析などを追加し質の高い研究となるよう今後も計画に改良を加えていく。
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