Project/Area Number |
22K09687
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56050:Otorhinolaryngology-related
|
Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
黒瀬 誠 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (60404696)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
|
Keywords | 頭頸部癌 / 免疫療法 / タイトジャンクション / バイオマーカー / 分子標的治療薬 |
Outline of Research at the Start |
頭頸部扁平上皮癌(以下、HNSCC)は、全癌の5%を占める。治療に伴うQOLの低下が避けられず、疾患の早期発見や新たな治療方法の開発が望まれて久しい。細胞間接着装置であるタイト結合分子の一つであるJunctional Adhesion Molecule-A(JAM-A)は扁平上皮癌(食道癌、乳癌など)に高発現しており、悪性化(浸潤、転移)に関与しているとされる。癌細胞株、原発巣(ヒト初代培養癌細胞)、正常上皮細胞を用いた検討を進め、HNSCCの悪性化における転写因子p63/タイト結合分子JAM-Aの役割を明らかとし、新規バイオマーカーの発見、薬物療法への応用を目指している。
|
Outline of Annual Research Achievements |
頭頸部扁平上皮癌におけるp63依存性JAM-Aを用いた補助診断への応用を目的として、癌の悪性度におけるJAM-A/S100A7の発現および局在の変化を詳細に解析し、癌患者の血清中の可溶化JAM-Aを測定する。癌細胞および癌幹細胞に対しての分子標的治療への応用のために、p63依存性JAM-Aの発現調節機構を、癌細胞株、初代培養癌細胞、分離培養癌幹細胞および正常細胞を用いて総合的に解析する。前述を目的として、研究を継続しており、これまでのところ、頭頸部扁平上皮癌細胞において、p63,JAM-A,CLDN-1, HDAC1の高発現を見出した。また、JAM-AにおいてはmRNAレベルより増加が認められているを確認した。さらに癌患者血清 において、可溶化JAM-Aの著しい増加も確認できた。さらに、JAM-Aを高発現している癌細胞株を用いたJAM-Aの発現調節機構を細胞内シグナルおよび糖代謝の面から解析しており、これまで、解析に適しているJAM-A高発現頭頸部扁平上皮癌株として、Detroit562細胞株を見出し、様々なシグナル伝達阻害剤を処置して解析を行っている。結果の一部として、JAM-Aは、癌の悪性化に密接な関与が考えられているWnt, EGFR, p38 MAPK, Hedgehogシグナルの関与が認められた。また癌細胞株に低酸素処置を行ったところ、p63およびJAM-Aの低下がみられ、JAM-AのsiRNA処置より癌細胞の増殖能、遊走能および浸潤能は明らかに低下していた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
手術材料、細胞株ともに検討可能な状態で入手出来ており、予定通りの解析がなされている。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在のペースで研究を継続し、結果をまとめ、英語論文として報告する予定である。
|