Project/Area Number |
22K09895
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56070:Plastic and reconstructive surgery-related
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
石川 孝 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (80275049)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡崎 美季 東京医科大学, 医学部, 助教 (20817390)
松本 望 東京医科大学, 医学部, 臨床助教 (30932868)
松村 一 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (80256263)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 被膜拘縮 / タモキシフェン / シリコンインプラント / 乳房人工物再建 |
Outline of Research at the Start |
被膜拘縮は、シリコンインプラントを用いた乳房再建後に起こる合併症の一つであり、患者のQOL維持のため非常に重要な課題である。タモキシフェンは、ER陽性乳癌に対して使用する経口ホルモン剤であるが、過去の臨床研究で被膜拘縮に対して予防効果をもつ可能性が示された。一方、乳癌治療においてタモキシフェンを経皮投与した場合、経口投与した場合と比較して抗腫瘍効果を保ちながらも副作用をより少なくすることができることが報告された。本研究では、被膜拘縮におけるタモキシフェンの作用機序を明らかにすると共に、局所投与することでタモキシフェンが全タイプの乳癌に使用可能な被膜拘縮の予防薬になる可能性について検証を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
現在、乳房人工物再建の合併症として、特に頻度が高く重篤なのが被膜拘縮である。被膜拘縮予防として、過去の臨床研究では、ホルモン陽性乳癌の治療薬であるタモキシフェンの内服により、被膜拘縮を予防する効果を持つ可能性が示唆された。そこで我々はインプラントにタモキシフェンを局所投与することによって、被膜拘縮を妨げるのではないかと考え、実験を開始した。これまでの我々の研究でタモキシフェンの経皮投与により被膜拘縮が予防されることが分かっており、今回はより臨床応用しやすい形として、タモキシフェンを散布させたエラスチンスポンジをインプラントと挿入することで、被膜拘縮への効果の検証を行っている。 方法は、8週令の雌ICRマウス計51匹を使用した。試験群をcontrol群、TAM(0.1mg)群、TAM(1.0mg)群の各群17匹に設定し、1週間馴化後、背部皮下に長径1.0㎝の円状のインプラントシート、その上に4-OH TAMを含ませたシルクエラスチンを留置した。留置4週間後の13週令目に被膜・周辺組織を採取、パラフィン切片を作成した。被膜の厚さはHE染色標本を用いて各標本5箇所ずつ測定した。 結果は、被膜採取時の13週令マウス個体数はcontrol群13匹、TAM(0.1mg)群13匹、TAM(1.0mg)群14匹であった。各群の体重平均は、TAM(0.1mg)投与群ではコントロール群との比較で有意な体重を認めた。HE染色標本による被膜の厚さの中央値は、control群と比較しTAM(1.0mg)群で有意に被膜の厚さの減少を認めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前回の実験から個体数を十分に増やし、さらに創部の閉創に動物用ホッチキスを使用するなどの工夫を施したことで、被膜採取および評価可能な個体を十分に得られることが出来ている。
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Strategy for Future Research Activity |
被膜形成における、線維化の評価として、ピクロシリウスレッド染色を用いた定性評価や炎症の指標としてCD45免疫染色による被膜内浸潤リンパ球の定量化を検討している。
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