ポリフェノール内包キトサンナノカプセルを用いた口腔バイオフィルム抑制技術の開発
Project/Area Number |
22K09967
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57030:Conservative dentistry-related
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
尾崎 和美 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (90214121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯本 浩通 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (60284303)
細川 義隆 徳島大学, 病院, 講師 (90346601)
細川 育子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 講師 (50707908)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | バイオフィルム / ナノカプセル / キトサン / ポリフェノール |
Outline of Research at the Start |
本研究では,まずCh-PolyP-Ncに期待する効果,例えばバイオフィルム内への浸透,キトサンによる細菌やEPSの破壊,カプセルに内包するポリフェノールの抗菌効果を最大限発揮する至適条件を導き出すべく以下の解析を行う。すなわち,浸透能の観点からCh-PolyP-Ncのカプセルサイズ(粒径)や表面性状などの形状的評価,キトサンの吸着能や破壊能がもたらすバイオフィルム形成抑制効果を形態学的に解析するとともに,カプセルに内包するポリフェノールによる持続的な抗菌効果を細菌増殖率やグルカン合成量など種々の細菌学的手法を用いて解析する。これらの検証を行った上,臨床応用に向けた具体的な技術指針を確立する。
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Outline of Annual Research Achievements |
口腔バイオフィルムは,単に細菌が寄り集まった状態でなく自ら分泌する菌体外多糖(Extracellular Polymeric Substances,以下EPS)で菌体周囲を鎧のごとく覆った状態として存在する。これが歯面への強固な定着をもたらし,またEPS内の細菌が産生する有機酸の停滞をまねくなど,う蝕病原性を発揮する重要な因子になっていると考えられている。本研究では, EPSを内部から破壊する可能性を秘めたナノカプセル(Polyphenolを内包したChitosan Nanocapsule,Ch-PolyP-Nc)の合成とその効果検証を行うことを目的とし,前年度においてKhanらの方法(2016)で調製したCh-PolyP-Ncの基本性状(形状や粒径,Streptococcus mutansを被検菌とした最小発育阻止濃度や最小殺菌濃度)を確認した。今年度は,S.mutansを用いたBiofilm formation assayにより,Ch-PolyP-Ncのバイオフィルム形成阻止あるいは抑制効果を解析した。その結果,合成過程で必須な超音波処理の条件によって種々の粒径のCh-PolyP-Ncが得られ,それぞれの粒径のCh-PolyP-Ncで,形成阻止に至らないものの一定のバイオフィルム形成抑制効果を認めた。また,ショ糖存在下で多量に形成させたバイオフィルムに種々の粒径のCh-PolyP-Ncを添加し,一定時間培養したのち残存するバイオフィルムを定量したところ,粒径の違いによる相応の差異を認めた。これらの結果から,Ch-PolyP-Ncのバイオフィルム初期形成における抑制効果に加え,EPSの破壊効果の可能性が示された。これは,う蝕予防の第一歩であるバイオフィルム形成抑制に対するCh-PolyP-Ncの歯科材料としての応用可能性を示唆するものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度でCh-PolyP-Ncの合成に必須な超音波処理装置の整備が大幅に遅れたことが今年度の進捗にも大きく影響し,予定していた共焦点レーザー顕微鏡(CLSM)を用いた形態観察が今年度中に実施できなかった。また,種々の粒径のCh-PolyP-Ncを得ることができたものの,当初に想定している小径(60nm前後)のナノカプセル合成に向けたクロスリンカーの再考,加えてバイオフィルムの完全な形成阻止効果を目指したPolyP物質の追加検討を平行して行っている現状も踏まえ,やや遅れていると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
Ch-PolyP-NcによるEPSの破壊効果を視覚的に検証するため,今年度実施できなかった共焦点レーザー顕微鏡(CLSM)だけでなく,走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡による超微観察を行っていく予定である。また,単に形成抑制だけでなくEPSの完全な形成阻止を目指したPolyP物質の追加検討を引き続き行っていくとともに,EPSに包埋されたS.mutansの遺伝子発現,とくにgtfB/C/D geneの変動について検討していく予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Accuracy of an artificial intelligence-based model for estimating leftover liquid food in hospitals: validation study.2022
Author(s)
Tagi M., Tajiri M., Hamada Y., Wakata Y., Shan X., Ozaki K., Kubota M., Amano S., Sakaue H., Suzuki Y., Hirose J.
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Journal Title
JMIR Formative Research
Volume: 6
Issue: 5
Pages: e35991-e35991
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] The role of deubiquitinating enzyme, OTUB1 in head and neck squamous cell carcinoma progression.2023
Author(s)
Jin S., Tsunematsu T., Horiguchi T., Mouri Y., Shao W., Miyoshi K., Mizusawa N., Hagita H., Sarubo M., Yoshida K., Yoshida K., Fujiwara N., Ozaki K., Ishimaru N., Kudo Y.
Organizer
第82回日本癌学会学術総会
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