生活歯髄切断材料に対する抗酸化アミノ酸の応用~強アルカリによる歯髄刺激からの脱却
Project/Area Number |
22K10259
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57070:Developmental dentistry-related
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中村 光一 北海道大学, 歯学研究院, 助教 (50580932)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 薫明 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (40374566)
八若 保孝 北海道大学, 歯学研究院, 教授 (60230603)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
|
Keywords | 生活歯髄切断 / NAC / MTA / MTAセメント / N-アセチルシステイン / 抗酸化アミノ酸 |
Outline of Research at the Start |
本研究ではラット歯髄に生切を行い、免疫組織学的評価を行う。また、in vitroでリアルタイムPCR法やウエスタンブロッティング法による解析を行い、MTAセメントや試作MTAセメントの歯髄細胞に対する作用機構を解明する。細胞刺激を解消する方法として、具体的には水溶液が酸性を示す2つの物質(NACとリン酸)を利用することを考えている。試作セメントの物性評価や表面元素分析を行い、生切材料として使用が適するかを評価する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はMTAセメントをベースとして、NAC(N-アセチルシステイン)を利用し、細胞刺激性が弱く、石灰化誘導作用を有するセメントの開発を目標とした。 ラットの生活歯髄切断(生切)後に、HE染色、免疫組織染色を行なった。MTAセメント(MTA)ならびにMTAセメントにNACを配合したもの(MTA-NAC)で覆髄した。上部はスーパーボンドで封鎖した。コントロールはスーパーボンドで直接封鎖した。生切3日後、7日後にラット臼歯を摘出し、組織を脱灰、固定し、薄切切片を作製し、各染色を行なった。生切3日後のHE染色の結果、コントロールでは根管上部に炎症性細胞の浸潤が認められた。MTAでは歯髄切断面直下に炎症性細胞浸潤が認められ、MTA-NACでは同部位に軽度の炎症性細胞浸潤が認められた。DSPP染色の結果、コントロールとMTAではDSPP陽性部位は認められなかった。一方でMTA-NACでは歯髄切断面直下にDSPP陽性部位が認められた。Osteopontin染色の結果、コントロールではOsteopontin陽性部位は認められなかった。MTAでは歯髄切断面直下にOsteopontin陽性部位が認められ、MTA-NACでは根管上部にOsteopontin陽性部位が認められた。7日後のHE染色の結果、コントロールでは根管上部に炎症性細胞浸潤が認められた。MTAとMTA-NACでは歯髄切断面直下に軽度の炎症性細胞浸潤が認められた。DSPP染色の結果、コントロールではDSPP陽性部位は全く認められなかった。MTAでは歯髄切断面直下にDSPP陽性部位を認めた。MTA-NACは広範囲でDSPP陽性部位を認めた。Osteopontin染色の結果、コントロールでは歯髄切断面直下にOsteopontin陽性部位が認められた。MTAとMTA-NACでは根管上部にOsteopontin陽性部位が認められた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
予定していたラットに対する生切は全て完了し、研究成果を学会発表した。in vitroの実験も実施中である。最終年度は論文投稿が主となる。
|
Strategy for Future Research Activity |
予定していた研究はほぼ完了した。invitroの研究を行いながら、最終年度は論文投稿を行う。
|
Report
(2 results)
Research Products
(1 results)