Research on real-time assessment of adherence to oral anti-cancer drugs to improve adherence.
Project/Area Number |
22K10380
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58010:Medical management and medical sociology-related
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Research Institution | Japanese Foundation for Cancer Research |
Principal Investigator |
川上 和宜 公益財団法人がん研究会, 有明病院 薬剤部, 室長 (50775509)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 一男 公益財団法人がん研究会, 有明病院 薬剤部, 薬剤師 (10869209)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2026: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | アドヒアランス / 経口抗がん薬 / レンバチニブ / カペシタビン / 薬剤師外来 |
Outline of Research at the Start |
経口抗がん薬は多くのがんで標準療法として使用されている。本研究では、患者が自宅で適切に経口抗がん薬を内服しているかを、リアルタイムアドヒアランス・モニタリングシステムを用いて、経口抗がん薬のアドヒアランスを客観的に示す。さらに、ノンアドヒアランスとなった理由を薬剤師外来で聴取し、アドヒアランスを向上させるために必要な対策についての情報を得る。本研究で使用されるリアルタイムアドヒアランス・モニタリングシステムを用いて、経口抗がん薬のアドヒアランス低下理由が明らかとなり、その対処方法を実践することにより、治療効果を高め副作用軽減による患者QOLを向上できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
患者が自宅で適切に経口抗がん薬を内服しているか確認できるリアルタイムアドヒアランス・モニタリングシステム(アドヒアランスシステム)の有用性を検討した。本システムの精度を確認するために、地下やビルの高層階で薬を取り出した時にそのイベントをモニタリングできるかを調査した。薬の取り出しからおおよそ15分間のうちにイベントをモニタリング出来た。本研究成果は2023年11月の第33回日本医療薬学会年会で発表した。 2023年は経口抗がん薬のひとつであるレンバチニブについてアドヒアランスについてはPLOS ONEに掲載された(Factors associated with lenvatinib adherence in thyroid cancer and hepatocellular carcinoma, PLOS ONE 18(11) e0294320-e0294320) 。本研究の対象は甲状腺がん、肝細胞がんでレンバチニブを内服している102名の患者である。評価項目はレンバチニブ服用開始後12週以内のアドヒアランス率、アドヒアランス低下要因とした。レンバチニブの1~4、5~8、9~12 週の平均アドヒアランス率は各々92.7、93.3、96.6 %であった。アドヒアランス低下要因は、出血関連事象46 回、高血圧37 回が上位であった。出血関連事象によりアドヒアランスが低下した患者は全て甲状腺がん患者であった。また、カペシタビンのアドヒアランス低下理由を調査し、その結果は薬学雑誌に掲載された(胃がん術後CAPOX療法におけるカペシタビンの残薬評価, YAKUGAKU ZASSHI 143(12) 1075-1081 2023) 。これらのデーターは今後、アドヒアランスシステムを用いて前向き観察研究を行う際の参考データーとなる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
院内の倫理審査委員会に研究計画書を提出した(2024年1月)。一度目の審査があり倫理審査委員会より指摘があったが、その部分については対応し研究計画書及び患者向け説明同意書を修正した。対象診療科である総合腫瘍科のカンファレンスで研究内容について発表し内容について同意を得ている。 リアルタイムアドヒアランスモニタリングシステムは完成しており、倫理審査委員会から許可があれば実際に患者に対して使用可能である。対象は甲状腺がんの患者としてしている。経口抗がん薬のアドヒアランスとQOL評価表を行う予定であるが、QOL評価体制の準備も進んでおり現実可能なレベルである。 現在、甲状腺がんに対してレンバチニブ治療を受けている患者は20名程度存在しており、医師と協働し薬剤師外来で医師の診察前に面談を実施している。今後、倫理審査委員会で承認が得られれば医師の同意を得て、薬剤師外来で患者と面談時に本研究の同意を得られると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは甲状腺がんに対してレンバチニブを投与継続している患者に対して本研究を実施する。次のステップとして、レンバチニブを新しく開始する患者やダブラフェニブ・トラメチニブ、セルぺルカチニブ、ラロトレクチニブを投与開始患者を対象にして本研究を実施する。 次のステップとして、胃がんに対するS-1、トリフルリジン・チピラシル塩酸塩、腎細胞がんに対するカボサンチニブ等の経口抗がん薬のアドヒアランスを評価していく方針である。特に、投与スケジュールが5日間内服し2日間休薬するトリフルリジン・チピラシル塩酸塩、空腹時に内服が必要であるカボサンチニブ等の服用方法が複雑な経口抗がん薬のアドヒアランスについて本研究を用いて客観的にアドヒアランス評価できると臨床的意義は大きいと考えている。 課題としては本研究では、服薬パックに経口抗がん薬を封入することが必要でありその時間がかかることである。薬剤師のマンパワーは2024年4月段階で十分確保できており、服薬パックに経口抗がん薬を封入することで患者の待ち時間は急激増えないだろうと考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)
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[Presentation] 経口抗がん薬の服薬リアルタイムモニタリングシステム構築2023
Author(s)
川上和宜, 小林一男, 清水久範, 横川貴志, 鈴木一洋, 森祐佳, 鈴木亘, 柴田直樹, 中井恵子, 竹内資和, 安藤井達, 山口正和
Organizer
第33回日本医療薬学会年会
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[Presentation] レンバチニブにおけるアドヒアランス低下要因の実態調査2022
Author(s)
寺前 美乃 , 舘合慶一 , 川上和宜 , 横川貴志 , 小林一男 , 柴田直樹 , 清水久範 , 福田直樹 , 高橋俊二 , 尾坂将人 , 笹平直樹 , 山口正和 , 堀 里子
Organizer
第32回日本医療薬学会年会
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